ドニントンパークは、コース改修に伴い安全性に問題が発生しているとして、イギリスのモータースポーツ統括団体モータースポーツ・アソシエーション(MSA)からレーシングライセンスを発行されず、いくつかのレースがキャンセルされる事態となっている。

 2010年から10年間にわたるイギリスGP開催契約を結んだドニントンパークだが、プロジェクトにかかわる銀行が手を引いたとのウワサが流れるなど、来年夏までにF1水準を満たすような改修ができるのかどうか疑問視する声は少なくない。そんな中、改修に関連した新たなトンネル建設に伴いランオフエリアが狭くなったことで、安全面に重大な問題があるとして、今月初め、その問題を解決するための対策が要求された。暫定のレーシングライセンスが発行され、4月の最初の週末のイベントは開催され、その後、MSAとサーキット側が問題解決に向け対策を講じていくとされていた。

 しかしその後も状況は好転せず、イベント開催に必要な4つのセーフティライセンスが発行されていないとウワサされている。サーキットは今後、来年のF1開催に必要なライセンス承認を行う立場にあるFIAと話し合いを持つことを発表した。先週FIAの調査が予定されていたが、キャンセルされている。
 先週末は暫定ライセンスの下、MGカークラブとヒストリック・スポーツカークラブのイベントが行われたが、コースの一部区間を追い越し禁止としてのレース開催となり、サーキットとMSAに批判が集まった。工事によってランオフエリアが狭くなっているための措置だったが、今後次々とレースが中止になるおそれが出てきている。

 すでにドニントンでのイベントを中止する決定を下したオーガナイザーもいくつかある。今週末に行われるはずだったフォーミュラ・パーマー・アウディ選手権開幕戦のオーガナイザー、モータースポーツビジョンは、サーキット側にMSAのライセンスが無事に発行されるのかどうか確認したが、期限日までに一切連絡が来ず、MSAも、サーキットの調査が行われてMSAの規定を満たしていることが確認されなければライセンスは発行しないと発表したため、イベントをキャンセルしたと説明している。
 4月25、26日にはイギリスF3およびイギリスGTの開催が予定されているが、今のところオーガナイザーはイベント中止は考えていないという。

 ドニントンパークは、この件に関し、FIAと話し合いを持つ予定であると発言している。
「このサーキットを使用する4輪とバイクに関しそれぞれ別の問題が発生している」とドニントンのスポークスマンは、英クラッシュネットに対してコメントした。
「バイクについてはマクリーンズとコピス間のセクションのアウト側のランオフエリア、クルマに関しては同セクションのイン側のランオフエリアが問題となっている」
「この問題についてすでに報告した以外に、特別お話しできることはない。しかし、来週話し合いが予定されているということは確かだ。バイクレースのために必要な作業はごくわずかなものなので、問題なく進めることができるはずだ。4輪レースについては、建築士がサーキットに来て、対策について話し合いを行う予定となっている。ただもちろん、イースターの週末には動きはない」
「また、明日(火曜)、FIAとのさらなる話し合いが予定されていることもお知らせする」

本日のレースクイーン

綾川ゆんまおあやかわゆんまお
2025年 / スーパー耐久
LOVEDRIVE RACING
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年1月号 No.1615

    ネクスト・フォーミュラ 2026
    F1からカートまで
    “次世代シングルシーター”に胸騒ぎ

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円