今季F3ユーロシリーズのチャンピオンを獲得したジュール・ビアンキは、来月ヘレスで行われる若手ドライバーのテストの際にフェラーリのシートを得たことについて、「夢が叶う」と興奮していると語った。

 ARTグランプリからユーロF3に参戦、2009年のチャンピオンを獲得したフランス人のビアンキは来季GP2にステップアップする予定だが、フェリペ・マッサが負傷した際には“候補者リスト”の中にも名を連ねた経験ももつ。

 そんなビアンキは来月、ヘレスでのテストで2日間にわたりフェラーリF60のテストを行うが、今から興奮を隠せないと語る。「正直、今の心境を語る言葉が見あたらないんだ」とビアンキ。

「たぶん、フェラーリのコクピットに座ってからようやく夢じゃないんだと信じられると思うよ。フェラーリは僕が子どもの頃から夢見ていたチームだ。冷静になろうと心がけているし、僕と僕のマネージャーであるニコラス・トッドにとってはひとつのゴールでもあるけど、今回のテストは将来のための最初のステップにすぎないんだ。ひとたびレギュラーシーズンが始まったら、僕はARTと戦うGP2に集中しなければいけない」

 一方、かつてフランス人としてフェラーリに在籍したジャン・アレジは、アレジ以来のフランス人フェラーリドライバーが、F60をどのように操るのか喜んで見守りたいと語る。

「今まで僕が最後にフェラーリをドライブしたフランス人ドライバーなんだけど、僕は喜んで彼にバトンを渡したいと思う」とアレジ。「僕がキャプテンを務めるフランスFFSAのトップドライバーからフェラーリドライバーが生まれるなんていいストーリーだよね」

「僕はジュールをよく知っている。彼はまだあどけなさも残るけれど、彼が赤いマシンに乗るかと思うと鳥肌が立つね! たくさんのドライバーが跳ね馬に乗ることを夢見ている。多くが名前を囁かれるが、選ばれるのはほんのひと握りだ」

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