中国GPで1-2フィニッシュを飾り、和やかな雰囲気を見せていたセバスチャン・ベッテルとマーク・ウエーバーだが、チーム関係者はふたりの関係は仲良しというよりはライバル関係だと語った。
ウエーバーは2007年からレッドブルに所属、昨年トロロッソでF1初優勝を挙げたベッテルが、今年新たなチームメイトとしてチームに加入した。ウエーバーは昨年11月にマウンテンバイクの事故で骨折しており、シーズンが始まれば若きベッテルがベテラン、ウエーバーを軽くしのぐ活躍を見せるのではないかとの予測もあった。実際、シーズン前テストではふたりのラップタイムにはコンマ5秒ほどの差があった。しかし開幕してみると、予選でベッテルが勝ってはいるものの、ウエーバーとの差はそれほど大きくない。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザー、ヘルムート・マルコが明かしたところによると、ふたりの差がほとんどないのは、ウエーバーがベッテルのマシンセッティングを採用しているからだと語った。さらに彼は、ふたりの関係は“調和的”であるとは言えないとも述べている。
「そうではないね」とマルコはsportnet.atのインタビューにおいて語った。
「それよりも、健全な競争の関係にあるという方が正しいと思う。最初マークはベッテルのセッティングを採用するのを嫌がった。そんなことはしたくなかったんだ。でも今は採用している。その方が速く走れるからだ」
一方、チームオーナーのディートリッヒ・マテシッツは、オーストリアのメディアに対してこう語っている。
「マークはF1におけるベストドライバーのひとりであることをすでに自ら証明している。このコンビネーションは理想的だ。我々としては、互いに限界までプッシュし合えるようなドライバーをふたり欲しかった。彼らはそうだ」
「できる限りケガを克服して、できる限りベストのコンディションで出場し、あの若者に苦戦を強いたい。そう決意を固めているよ」とウエーバーは、コメントしている。
「今までのところはうまくいっている。僕らは互いにかなりプッシュし合っているよね」
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ベッテルとウエーバーは“仲良し”ではなく“ライバル”
