2015年からWTCC世界ツーリングカー選手権に参戦するセバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)は、モロッコ人ドライバーのメディ・ベナーニと契約したと発表した。

 WTCCでは2014年からシトロエンがC-エリーゼWTCCで参戦を開始し、ダブルタイトルを獲得したが、15年からワークスのシトロエン・レーシングに加え、ドライバーでもあったセバスチャン・ローブが率いるSLRがサテライトとして参戦することになっていた。

 チームは2台体制のうちの1台のドライバーとして、新たにベナーニと契約したと発表した。ベナーニは2009年から長年WTCCで戦っており、11年からはプロチームに所属。昨年からチームはホンダ・シビックWTCCにスイッチしており、上海ではホンダ勢の14年初勝利を飾っていたが、ベナーニは最終戦のマカオで、シーズンを通じて信頼性に問題があると不満を口にしていた。

「僕のゴールは、常に前進し続けることなんだ。世界チャンピオンを獲得したシトロエンC-エリーゼをドライブできることになって、僕のゴールを達成するためのすべての要素が揃ってきている気がするんだ」とベナーニ。

「セバスチャン・ローブは偉大なチャンピオンだし、彼のチームに所属することはGTレースやプロトタイプのレースにも通じることができるからね。僕はいつも野心的なんだ。長期的な目標はタイトルに置いている。今回SLRに所属することで、それに近づかなければいけない」

 また、ベナーニを起用することになったローブは、新たに自身のチームが参戦するにあたり、レースを知っているドライバーが必要だったと語っている。

「メディとは2014年を通して、サーキットで切磋琢磨してきた。だから彼の競争力を知っているんだ」とローブ。

「メディは豊富な経験を持っていて、彼のフィードバックはチームの役に立つはずだ。彼の野心的なスピリットが、僕たちのチームにとって重要となる」

 シトロエンはこれで、ワークスのシトロエン・レーシングがワールドチャンピオンのホセ-マリア・ロペス、イバン・ミューラー、ローブという3人となり、SLRはベナーニ、そして中国人ドライバーのマ・キンファが有力とみられている。

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