2009年F1第6戦モナコGP土曜に行われた予選で、ポールポジションを獲得したブラウンGPのジェンソン・バトンをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのセッションについて語った。
2009年F1第6戦モナコGP土曜日ドライバーズコメント
1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) 予選16位
ミスをしてしまった。単にブレーキングが遅すぎたんだ。不運なことだけど、こういうこともあるよ。あまり良い一日ではなかった。この週末はうまくいっていて、フロントローにつけられる可能性もあったのにね。チームは週末中、素晴らしい仕事をしてきたし、ヘイキのグリッドポジションを見ても分かるようにクルマの感触も本当に力強かったから、彼らにとっても残念なことだった。16番手からのスタートは悔しいけれど、僕はここから学習して明日は精一杯ドライブする。それで何が起こるかを見てみよう。
2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) 予選7位
この週末はずっとクルマに関して、本当に快適なフィーリングを得られている。もちろんポールを獲りたかったけれど、それは叶わなかった。レースがどんな展開になるか、最初のピットストップ後に僕らがどんな位置にいるか、様子を見ることにしよう。ルイスは今日の午後、とても不運だったね。僕らはいつも限界ギリギリで走っていて、小さなミスが事故に繋がってしまう。僕も予選中、3回ガードレールに接触したけど、運良くそれによる悪い影響はなかったよ。
3 フェリペ・マッサ(フェラーリ) 予選5位
今日の結果が、僕らにはトップ争いをする力があることを裏付けてくれた。トップ3に入るチャンスはあったけど、混雑のせいだったりミスをしたりで、クリーンラップが走れなかったんだ。こういうことはモナコでは良く起きるし、それでも5番手はレースをスタートするのに良い位置だ。明日に向けて、自信はあるよ。長いレースになるけどF60はコンペティティブだ。僕らは一歩ずつ、自分たちが以前いた場所に戻ってきている。Q1の最初でのアクシデント? 僕は新しいブレーキをつけて、ハード側のタイヤを履いていた。それで温度を上げるのに少し苦労していたから、ブレーキを踏んだ途端にロックして、ガードレールにぶつかってしまったんだ。
4 キミ・ライコネン(フェラーリ) 予選2位
2番手は良い結果だけど、100分の数秒差でポールを逃したことが悔やまれる。ここでは先頭でスタートするか、2番手でスタートするかの差が(他のコースよりも)かなり大きいんだ。クルマが向上したことは、パフォーマンスのレベルからも見て取れる。今日は路面のグリップが徐々に良くなるに従って、僕らもこれまでより快適に走れた。Q1最初のアタックでは少し問題があったけど、その後はずっと状況はよくなっていった。最後にもう1周アタックすることができたんだが、1コーナーで突っ込みすぎてしまった。これより良いタイムが出せたかどうかは分からないけどね。明日のレースは長く、厳しいものになるだろう。スタートは非常に重要だし、ここの短いストレートでは、他のサーキットほどではないもののKERSが間違いなく助けになる。トップ争いに戻ってこられて良かった。勝つためにベストを尽くすよ。重要なのはそのことだけだからね。
5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) 予選18位
ここまで僕らには、問題点しかないよ。木曜日も苦労したけど、この午前中もだ。混雑のせいで酷いアウトラップだった。結果、僕のタイヤはかなり冷えてしまったんだ。でも全体的なクルマのパフォーマンスも十分ではなかった。僕らは自分たちの状態が悪いことを、自覚しなければならない。この状況に適応して、一生懸命仕事をしないとね。
6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) 予選17位
言うまでもなく、非常に残念だ。木曜日のフリー走行の後にたくさんの変更を加えて、さらに午前中のフリー走行の後でも変更をしたんだ。予選の直前にこういうことをするのは、いつでも少しリスキーだけどね。でもそんなに失うものはないと分かっていたんだ。実際は改善というよりは改悪だったんだけど、どちらにしてもそれほど大きな違いはなかったよ。完全に限界までいって、全てのリスクを冒しているのに、特にこんな特別なサーキットでここまでしているのに、こんなどうしようもないポジションで終わってしまうなんて悔しいよ。今は何が悪いのかが分からないんだ。バルセロナでは一歩前進したものの、今は期待以下だ。
7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) 予選9位
全体的に見て、今日はベストも尽くせたし自分のパフォーマンスにも満足している。予選の終わりに渋滞の列にはまってしまったけれど、正直言って9番手は今の僕らのクルマを表した結果だよ。Q1では12番手、Q2でも9番手だったからね。僕らにはまだ進化し、スピードを見出すことが間違いなく必要だ。
8 ネルソン・ピケ(ルノー) 予選12位
僕の理想のアタックができていればトップ10に入れたはずだから、今日は完璧に満足ではない。でもクルマは完璧ではなかったし、ブレーキバランスも理想的ではなくて、それでクルマから最高の力を出すことが難しくなっていたんだ。ただ、この週末が始まる前にこの結果を聞いていたら比較的喜んだだろうし、12番手からのスタートもそれほど悪くはない。今は明日の戦略を最大限に活用すべく、集中することが必要だ。
9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) 予選19位
大変がっかりしている。特にQ1の終了直前、最後の2つのコーナーで他のクルマにブロックされた時は、とても良いラップタイムで走行していたからね。自分の最速ラップになっていたはずで、簡単にQ2に進めたと思うから怒りを感じているよ。結局今日は、良いパフォーマンスを見せることができなかった。
10 ティモ・グロック(トヨタ) 予選20位
どこが問題なのかを分析しないといけない。今日は1周目から苦しんだよ。クルマは素晴らしくはなかったが、ひどく悪いわけでもなかった。ただペースがうまく刻めなかったんだ。一生懸命攻めたものの、十分じゃなかった。今回のグリッドポジションでは難しいかもしれないけど、明日の決勝ではもちろんベストを尽くすよ。
11 セバスチャン・ブルデー(トロロッソ) 予選14位
午前中はクルマのバランスに満足していたんだけど、午後は曲がりづらくて、それがなぜかも分からないんだ。バリアに何度か接触したけれど、接触するのとぶつかるのとでは大きな違いがあるよ! クルマにはQ3に出られるポテンシャルがあったと思うから、ガッカリだ。ただ14番手はそれほど後方ではないから、明日は何ができるかを考えてみるよ。
12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) 予選11位
自分のパフォーマンスには大体満足だけど、最終コーナーでミスをしていなかったらトップ10に入れただろう。でもそのことをこれ以上考えることに、意味はない。今は明日のために、可能な限りベストな戦略を見つけ出すことに集中しなければならない。今のクルマは以前よりもずっとコンペティティブだと分かったから、トップ8でフィニッシュしてポイントを得ることを目指せると思う。うまくやれると自信を持っているよ。
14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) 予選8位
それほど悪くなかった。ものすごい接戦になることは分かっていたけど、僕らには明日、妥当な戦略がある。皆がどのタイヤでレースをスタートするかについて、色々な考えがある。ハードタイヤとソフトタイヤは、レースコンディションによって異なった特性を持つんだ。今日僕が成し遂げたことについては、まあ満足しているよ。Q3では違う作戦を採っても良かったかもしれないね。1回だけアタックするというのは僕のアイディアだったんだけど、2回走るべきだったかもしれない。
15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) 予選4位
ラスカスを出たところで中嶋が止まりそうになっていたんだ。ここの予選でうまくまとめようと思ったら、クリアラップを走らなければならないのは分かるよね。僕のアタックの後半は混雑に巻き込まれたせいで、そうはならなかった。こうなるとダウンフォースを失って滑ったりする。これじゃ予選どころじゃないよ! クルマは良かったし、僕らももっと良いタイムを出せただろうから、今日は残念だったね。だけどまだ78周もあるんだし、明日何が起こるか楽しみにしていよう。
16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) 予選6位
今日はQ2まではうまくいったんだけど、Q3最後のまとめに満足できなかった。6番手は僕が望んでいた位置ではなく、もっと上にいけるはずだった。最後のアタックでバランスの問題が出たうえに、混雑に巻き込まれてしまったんだ。特に一番良かったアタックでバリチェロが前にいて、だから現状からベストな結果を出すことができなかった。何にしてもこういう展開になってしまった以上、僕らはここから最善を尽くさなければならない。この悪くない位置から明日良いレースをするチャンスはまだ残されているから、まだ何だって可能だと考えているよ。
17 中嶋一貴(ウイリアムズ) 予選10位
僕にとって良い予選だったよ。今シーズンQ3に進出できたのは初めてだから、チームに対して良いクルマを用意してくれたことに感謝を述べたい。ここではグリッド順位が間違いなく重要だし、とても簡単なコースではないから、トップ10を達成できたことを嬉しく思っている。明日は良いレースができるだろうと自信があるし、このスタートポジションがここ最近よりも良い結果を出すチャンスを与えてくれることは、間違いないね。
20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) 予選15位
僕らにとってとても良い予選だった。初めて2台ともがQ2に進出できたんだ。僕らにしてみれば、ちょっとポールポジションを獲ったみたいな気持ちだし、こういう結果が出せるのは楽しいね。全てがうまくまとまって、チームはガレージで良い仕事をしてくれて、僕のアタックは力強いものだと感じた。混雑や赤旗があって困難ではあったけれど、良いアタックだった。明日は中団グループでバトルがしたいと思っているし、何人かの前に出られるよう頑張る。僕らのモチベーションは本当に高く、良いレースを期待している。
21 ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア) 予選13位
今日のパフォーマンスには本当に満足だし、とてもハッピーだと言えるんじゃないかな。チームはよく働いてくれたし、2台が共に15番手以内に入れて良かった。非常に励みになるよ。僕らは一緒に良い仕事をして、まだいくらか仕事は残っているものの、この結果は自分たちが正しい方向に向かっていることを証明している。明日は完走したいね。ここはモナコだよ。誰も何が起こるかなんて分からないんだ。
22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) 予選1位
モナコでは予選で良い結果を出すことがとても大事なんだ。今日はここでポールポジションが達成できて、とても幸せだよ。これは僕にとって極めて重要な意味を持つ。今までのポールもそうだったけど、今回のは明日のレースに向けて非常に重要なんだ。間違いなく忘れられないアタックになるし、1周ずっと本当に限界で走れたんだ! 今日は本当の戦いだった。ルーベンスはこの週末ずっと強かったから、彼の方が速くてもおかしくないと思っていたよ。木曜日は良いバランスを見つけるのに苦労したし、取りかかるべき問題もいくつかあったけど、そこから変更を加えたんだ。ブラックレーのファクトリーとメルセデスベンツにいる皆に、本当に感謝している。こんなに力強く反応の良いクルマを作ってくれたから、こんなに早く進化させることができるんだ。モナコは予測がとても難しいから、明日のレースは簡単ではないだろうけど、ポールからのスタートは紛れもなくベストなポジションだよ。
23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) 予選3位
今日、Q3最後の僕のアタックは素晴らしかったから、ジェンソンのアタックは最高だったに違いないね! 僕は明日のレースに向けて自分のポジションに満足しているし、今日は本当にクルマから出せる限り全てを出し尽くしたよ。もちろんポールポジションを獲れなかったことは残念だけど、クルマは週末ずっととても良いフィーリングで、明日のレースでも可能性は大いにある。今回で17回目のモナコGPだけど、ここでドライビングするときの特別な気分はずっと変わらないね。素晴らしいチャレンジだよ。明日はすごく接戦で面白いレースになるだろう。僕も勝つために、自分の全てをかけるよ。