ニコ・ロズベルグは、メルセデスGPの新チームメイトとしてミハエル・シューマッハーが決定する以前に、F1に危険なドライビングを持ち込み、根付かせてしまったのはシューマッハーであると発言していた。
ロズベルグは、7度のワールドチャンピオン、シューマッハーが、現役時代にどんなことをしてでも勝つというアプローチで戦い続けたことで、危険なドライビングが今のF1にも時に行われるようになってしまったと主張している。
「こういうことを始めたのはミハエル・シューマッハーだ。スパで、ミカ・ハッキネンが彼をオーバーテイクしようとした時、彼はハッキネンをコースから押し出した」というロズベルグの発言が、2009年最終戦アブダビGPの直後にF1ファナティックに掲載された。シューマッハーはハッキネンと200mphでトップ争いを展開している際にハッキネンをコース外に押し出した。ハッキネンは大クラッシュを免れたければ引くしか選択肢がなかった。
「後ろを走っているドライバーが(追い抜きをかけようと)決めたときに、前のドライバーがラインを変えるのはとても危険なことだ。そんなことをしてはならない。僕の記憶にある一番最初の危険な行為はあの時のことだった」
シューマッハーは現役時代、その才能にかかわらず、勝利を勝ち取るために手段を選ばないところがあり、その行動がしばしば物議をかもしてきた。シューマッハーとタイトルを争ったデイモン・ヒルとジャック・ビルヌーブは、彼からラフプレーを受けている。また、2006年モナコの予選でシューマッハーは、コース上にマシンをとめ、ライバルのアタックを邪魔したこともあった。ロズベルグは、シューマッハーのこういった行為が危険な前例となってしまったのだと考えている。
「(ルーベンス・)バリチェロ、(マーク・)ウエーバー、小林(可夢偉)も(インテルラゴスで)全く同じことをした。ウエーバーによって(キミ・)ライコネンのフロントウイングが失われたし、小林は中嶋(一貴)を押し出した。あれはもっと重大な事態になっていた可能性だってある。ああいった事故によって、自分自身、マーシャル、他の人々を傷つけかねない。バリチェロのタイヤにルイス(・ハミルトン)が後ろから突っ込んだこともあった。あれは三度目だ。起こってはならないことだよ」