F1第17戦韓国GPは、金曜午後2時から2回目のフリー走行が行われ、レッドブルのマーク・ウエーバーがトップタイムをマークした。BMWザウバー」の小林可夢偉は10番手、HRTの山本左近は23番手で初日を終えた。
セッション開始時の天候は晴れ、気温25度、路面温度は34度。ヴァージンは今回からレギュラードライバーのルーカス・ディ・グラッシがシートに戻った。
ピットレーンがオープンになると、まずはトロロッソのハイミ・アルグエルスアリがコースイン。ライバルたちも続々とピットを離れてインストレーションラップを済ませると、ほとんどのマシンがそのまま計測ラップを開始した。
序盤は各車が次々にトップタイムを更新し合う展開となり、開始15分過ぎにはフェラーリのフェルナンド・アロンソが早くも午前のトップタイムを上回る1分40秒167をマーク、タイムをまだ記録していないセバスチャン・ベッテルとヤルノ・トゥルーリ、HRTの2台を除く20台のトップに立つ。
しかし、それもつかの間で1回目トップのルイス・ハミルトンが直後にトップタイムを更新。レッドブルのウエーバー、メルセデスのニコ・ロズベルグも同じ1分40秒台を記録し3、4番手につける。
開始25分過ぎ、遅れて走行を始めていた山本左近がターン16の立ち上がりで単独スピンを喫する。左近は一度マシンを立て直そうと試みたが、コース中央で動けなくなってしまい、マシン撤去のために赤旗が振られ、セッションは一時中断となってしまった。
およそ6分の中断を経て、セッションが再開すると、ミハエル・シューマッハーが1分40秒009をマークしてトップに浮上。その後ジェンソン・バトンがシューマッハーのタイムを1000分の3秒ほど上回った。
しかし、セッション中間地点の45分を過ぎると、オプションのソフトタイヤを履いたセバスチャン・ベッテルがバトンのタイムをコンマ8秒ほど上回り、セッションはついに1分39秒台の争いに突入する。
ベッテル、バトン、シューマッハー、アロンソ、ハミルトン、ウエーバーというオーダーでセッションは後半へ。ライバルたちもソフトタイヤを装着して再び計測ラップに向かった。すると、ハミルトン、ウエーバー、アロンソらが次々にタイムを更新していき、残り23分のところでアロンソが1分38秒132をマークする。一方、バトンはピットへ戻った際にクルーがエキゾースト付近を消化する場面が見られたが、パーツ交換を行って再びコースに復帰。大きな問題にはならなかったようだ。
残り20分を切ると、ウェバーが1分37秒942をマークしてトップに躍り出る。続いて2番手以下のライバル勢もピットを離れてタイム計測を行っていくが、各車はソフトタイヤでのロングランに取り組んでいる様子で目立ったタイム更新は見られず、ウエーバーがそのままトップでセッションは終了。2番手アロンソ、3番手ハミルトン、4番手にはルノーのロバート・クビカが3強の争いに割って入った。
最後までピットで走行再開に向けた作業を行っていたHRTのセナは終了間際にコースインを果たした。逆にフォース・インディアのビタントニオ・リウッツィはチェッカーを受ける前にターン15でストップしている。
初日を終えた韓国GPは、午後のセッション中にターン12のランオフエリアに敷かれた人工芝が剥がれるトラブルも見られたが、走行に支障をきたすものはほとんど見られず、無事一日を終了。明日は午前11時からフリー走行3回目があり、午後2時から公式予選が行われる予定だ。