Formula NIPPON 2012 series
Albirex-RT　Team LeMans

JAF GP – FUJI SPRINT CUP
11月17日（土）予選 ／ 11月18日（日）決勝

　今年で3年目の開催となり、シーズン終了後の恒例イベントとなりつつあるJAFグランプリFUJI SPRINT CUPは、今年も富士スピードウェイ（静岡県）で開催された。日本の2大レースであるFormula NIPPONとSUPER GTの同時開催、しかもシリーズ戦とは異なるレースフォーマットで行われるこの大会は、また違った見方で楽しめることで人気を博している。また、今戦は大嶋和也のドライブする7号車が「アルビレックスレーシングチーム」とのコラボレーションで参戦することに。今大会用にマシンカラーリングやドライバースーツのデザインを一新して挑むこととなった。

　11月17日（土）、予選日のこの日は一日を通して雨。予選開始は10:05、気温9℃、路面温度9℃。予選方式は通常のノックアウト方式ではなく、1台ずつタイムアタックを行う「スペシャルステージ」で行われた。ピットを離れたマシンは、アウトラップ、ウォームアップラップ、そしていよいよアタックラップに入り、クールダウンしながらピットに戻るという計4周のみの走行を順番に行う。出走順は今年のシリーズランキングの逆順となっており、大嶋は12番目に出走。ところが不運にもこの大嶋の出走順の前後数台が走行するタイミングで急に雨脚が強まり、コース上の雨量が増してコンディションは一気に悪化する事態に。大嶋のアタック後に雨が小降りになって後順のマシンが出走する頃にはコンディションが好転したことも災いし、大嶋の渾身のアタックの結果は1'44.067で10番手となった。

　11月18日（日）、雨天から一転、青空が広がりドライコンディションで決勝レースを迎えた。フォーメーションラップの開始は12:00。開始時の気温15℃、路面温度22℃。1周の隊列走行を終え、いよいよスタートを迎えた。オープニングラップで接触して順位を落としたマシンを1台パスして9番手、さらに次の周でも1台をパスし8番手に順位を上げる。しかし7周目には後方から来たマシンに先行され再び9番手に。マシンがグリップダウンしタイムを上げられない大嶋と前車との間隔は開いて行き、苦しい展開の中で懸命に周回を重ねるも、さらに後方のマシンが大嶋の差を1周1周と縮めてくる。レース終盤、数周の間必死にブロックを続けたがとうとう抑え切れず、18周目の1コーナーで1台にパスされる。続く100Rで大嶋は再び抜き返そうと前車に並ぶが、この隙に後ろのマシンにも先行され、結局2台にパスされ11番手にポジションダウン。残りの周回で何とか1つでもポジションの回復を図ろうと接近戦を続けたが、本調子ではないマシンではポジションキープがやっとの状態で、11番手で22周を走り切り、チェッカーを受けた。その後、トップチェッカーのマシンが車検で失格となり、1つポジションを上げて10位に繰り上がった。
　
⇒大嶋和也のコメント：
「フリー走行の走り始めからフィーリングがあまり良くなくて、予選に向けて大きくセット変更を行って臨みました。予選は雨で、ちょうど僕らが走るタイミングだけ雨が多かったので、かなりツイてないなと思いましたが、決勝で追い上げようと10番手からスタートしました。序盤はかなりバトルも上手くいって順位も上げられたんですけど、途中からフロントもリアもまったくグリップしないという状況で、とにかく防戦一方というレースになり、最後に順位も落としてしまって悔しいレースになりました。クルマ的に勝負にならない状況でしたが、一年を通して振り返ってみて良かったこともあったし、ダメな時もあったし、まだまだ色々な事をやっていかないとまた同じ状況の繰り返しになってしまうので、何とかしないといけないなと思います。」

⇒武藤裕作 監督のコメント：
「予選ではクルマのバランス的には悪くなかったのですが、運悪く大嶋の走行時に急に雨が強くなってしまい、ベストの走りをしたものの10番手に終わってしまいました。ただこの富士は抜いてポジションを上げられるコースなので、グリッドに悲観することなくレースに向けて準備を進めました。レースでは金曜のフリー走行で煮詰め切れていなかったドライセットアップのバランスの悪さが出てしまい、後ろから来るマシンに対しては防戦するしかないような状況でした。今年一年チーム一丸となって戦えたという意味では良いシーズンだったと言えるでしょうが、満足できない結果に終わってしまったことが非常に残念です。今年一年のご声援ありがとうございました。」

◆観客動員数
（金曜）8,000人　（土曜）19,000人　（日曜）41,300人