シモン・パジェノーが波乱のレースを制し、2勝目を飾る
ジョセフ・ニューガーデンも2位に入り、Honda インディV6ターボが今季6度目の1-2フィニッシュ
佐藤琢磨はトラブルでリタイア

2013年9月1日(日)・決勝
会場:ボルチモア市街地特設コース
天候:快晴 気温:29~31℃

 2013年のインディカー・シリーズは終盤を迎えています。今週末のグランプリ・オブ・ボルチモアを含め、残るレースは4戦だけで、チャンピオン争いはもちろんのこと、ポイントランキングの一つひとつのポジションをめぐる争いもし烈さを増しています。

 第16戦が開催されるのは、大西洋から深く入り込んだチェサピーク湾の港町、ボルチモアです。まだ暑さの残るレイバー・デイ・ウイークエンドに、今年で3回目を数えるウォーターフロントでのレースは華々しく開催され、3番手からスタートしたシモン・パジェノー(Schmidt Hamilton Motorsports)が、Honda インディV6ターボ搭載マシンで今シーズン2勝目を飾りました。2位でゴールしたのはジョセフ・ニューガーデン(Sarah Fisher Hartman Racing)で、Honda インディV6ターボの1-2フィニッシュでレースは幕を閉じました。

 午後2時40分、強い日差しを浴びながら24台のインディカーはスタートを切りました。ビルの間を縫う全長2.04マイルのコースを75周するレースは、タイトなターンへのブレーキングでマシン同士の接触が多発し、連鎖反応で後続も巻き込まれるアクシデントが次々に発生しました。

 レースの3分の1にあたる25周にわたってフルコースコーションが出された結果、ピットタイミングの違いによって順位が目まぐるしく変わる戦いとなりました。その中で3番手からスタートしたパジェノーはトップ10を走り続け、レース中盤に続けて行われたリスタートで着実に順位を上げていきました。そして、2回目のピットストップをフルコースコーション中の50周目に行いました。

 ゴールまで走りきれるだけの燃料を補給し、タイヤも交換したパジェノーは、13番手まで順位を下げましたが、多くのマシンはもう一度ピットストップを行う必要があり、パジェノーは60周目に切られたリスタートを、再び3番手まで順位を上げて迎えました。マシンの仕上がりに絶対の自信を持っていた彼は、リスタートからのタイヤがまだ温まりきらない状況でライバル2台を続けてパスし、キャリア2勝目を飾りました。

 デトロイトでのダブルヘッダーの2レース目でキャリア初優勝を記録したばかりのパジェノーは、同じシーズンに早くも2勝目を挙げ、ポイントスタンディングを5位から3位へと浮上させました。Schmidt Hamilton Motorsportsにとっても今回の勝利はキャリア2勝目となりました。そして、Hondaは今シーズンの8勝目を挙げ、再びライバルと今シーズンの優勝回数で並びました。

 2位でゴールしたのはニューガーデンでした。予選で今季ベストとなる5番グリッドを獲得した彼は、アグレッシブな走りでキャリア初の表彰台に到達しました。今シーズンはすでに4度の1-2-3フィニッシュを記録しているHondaは、今シーズン6度目の1-2フィニッシュをボルチモアで達成しました。また、予選4番手だったジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)も粘り強く走りきって今シーズン5度目のトップ5入りとなる4位でゴールし、Hondaドライバー3人がトップ5フィニッシュを記録しました。

 佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は10番グリッドから得意のスタートで7番手までポジションアップしました。ファイナルプラクティスで8番手となるラップタイムを記録してマシンの仕上がり具合にとても満足していた佐藤は、順調なスタートを決めたあとにトップグループに加わっていくことが期待されました。しかし、突然のパワーダウンでピットイン。修復はならず、4周を走っただけでのリタイアを喫しました。

 次戦はテキサス州ヒューストンのストリートサーキットを舞台とする新イベントで、今年3度目のダブルヘッダーでシリーズ第17戦、第18戦が開催されます。

■コメント
シモン・パジェノー(優勝)
「チームが用意してくれたマシンがファンタスティックでした。今週末の私たちはマシンセッティングも順調に進歩させていくことができていました。レースでは何度もリスタートが切られましたが、そこでトラブルに巻き込まれない幸運も私たちにはありました。最初のピットストップまではペースが上がりませんでしたが、レース中盤にスピードアップすることができ、2度目のピットストップを行うタイミングが完ぺきだったことで終盤のリスタートに3番手で臨むことができました。そこからの私は思いきりハードに走り、前を走る2台をリスタートからの数周のうちにオーバーテイクできました。チャンピオンシップ争いへと食い込んでいく勝利を飾ることができたと思います」

佐藤琢磨(24位)
「予選までにはトラブルも不運もありましたが、決勝日のウォームアップでマシンをとてもいいものに仕上げることができました。新品のソフトタイヤを選んだスタートもうまくいき、アクシデントに巻き込まれることなく7番手まで順位を上げることができましたので、燃料をセーブし、タイヤを温存し、ほどよいペースで走り続ける体制を整えました。ところが、そこで突然のパワーダウンを感じました。すぐに燃料のミクスチャーセッティングを変えるなどを試みましたがパワーが戻ってくることはなく、ピットでリタイアしました。マシンがいいものになっていただけに本当に残念です。次のヒューストンは今シーズン最後のストリートレースですから、是非ともいい走りを実現したいです。ダブルヘッダーでの大量得点を目指します」

ロジャー・グリフィス|HPDテクニカル・ディレクター
「レースがどんな結末になるのか、まるで予測のつかない戦いになっていました。多くのドライバーがアグレッシブな走りをみせ、アクシデントが多発したレースでシモン・パジェノーは安定した走りを続けていました。チームの作戦もすばらしかったと思います。レース終盤のバトルでのパジェノーは、計算し尽くしたタイミングでライバルをパスし、トップに立ったあとは後続を突き放してみせました。ジョセフ・ニューガーデンも見事なレースを戦い、キャリアベストの2位フィニッシュで表彰台に上りました。ブラジルで2位フィニッシュを逃した彼ですが、今回はチームからの無線の指示もよく、冷静さを保ってゴールまでマシンを運びました。残念だったのはポイントスタンディング2位につけているスコット・ディクソンです。チャンピオンシップポイントの差を一気に縮めることができるとみえていたレースが一転、先週に続いて12号車と接触し、ポイント差が逆に大きくなりました。もちろん、まだ3レースが残っており、逆転は十分に可能ですから、ディクソンのがんばりに期待したいと思います」

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