2012年F1第6戦モナコGPが現地時間24日にモナコ・モンテカルロの市街地サーキットで幕を明け、木曜1回目のフリー走行はフェラーリのフェルナンド・アロンソがトップタイムを記録した。ザウバーの小林可夢偉は7番手につけた。
今年で70回目を数える世界三大レースのひとつ、伝統のモナコGP。地中海に面し、ふだんは高級リゾートの美しい街並みが広がるモンテカルロだが、年に一度のグランプリウイークは時速300km/hに迫るF1マシンの戦いの舞台へと変貌。その特別なモナコはスケジュールも変則的で、通常のグランプリが金曜日から始まるのに対し、モナコは木曜日に最初2回のフリー走行が行われ、休息日の金曜日を挟んで土曜の予選、日曜の決勝へと進んでいく。
現地時間午前10時から始まった1回目のフリー走行には、前戦スペインの優勝後に火災に見舞われたウイリアムズも含め、無事に全12チームが参加。24台のマシンには、最初のセッションからレギュラードライバーが乗り込んだ。ピレリは今回のモナコに、今シーズン初めてとなるスーパソフトタイヤを投入しており、ソフトタイヤとの組み合わせが選択されている。
セッションでは、各車とも開始30分過ぎから本格的に周回を重ねていき、それぞれ予選と決勝に向けたプログラムをスタート。そんな中、上位勢ではフェラーリとロータス、ザウバーらがひとり20周前後を重ね、タイムでもアロンソがトップ、2番手ロメイン・グロージャン、3番手セルジオ・ペレスと続き、昨年5位で期待のかかる小林可夢偉も21周を走って7番手につけた。
ただ、そのなか今回のモナコにジェームス・ハント仕様のヘルメットを用意したキミ・ライコネンだけは1周のチェック走行を行った後はガレージから姿を見せず。どうやら異なるステアリングをセットアップするための作業がフロントサスペンションにまで及んだことが原因らしいが、結局ライコネンは再びコースに戻ることなくセッション終了を待たずにパドックへと戻った。
またその他にも、ミハエル・シューマッハーがフロントウイングを破損し、6番手につけたフェリペ・マッサもガードレールにホイールを接触、トンネルを出た先のシケインではショートカットするマシンも相次ぐなど、モナコ特有の狭いコースに苦戦するドライバーも若干見られた。
その後セッションは、チェッカーの9分前にケータハムのヘイキ・コバライネンが白煙をあげてマシンをコース上にストップ。この白煙とマシンの撤去作業が影響し、スチュワードは90分を待たずにセッションの終了を宣告。アロンソのトップで1回目のフリー走行は終了となった。