中国GP決勝のレース展開について、ブリヂストンの浜島裕英モータースポーツタイヤ開発ディレクターは、ファーストスティントのタイヤマネージメントに注目していると語った。
セバスチャン・ベッテルのポールポジションに沸いた土曜日の予選は、今回ブリヂストンが持ち込んでいるソフトとハードという2種類のうち、柔らかいコンパウンドのソフトタイヤをいかにうまく使えたかが“カギ”だったと浜島氏はコメントしている。
「今日、速い予選ラップを記録するには、ソフトコンパウンドを痛めずに第1セクターを走り、第2、第3セクターでプッシュするというのがカギでした。第1セクターでプッシュしすぎると、残りのふたつのセクターで同じようなリヤタイヤの安定性を得られませんでした」
ポールを獲得したベッテルと予選2位のマーク・ウエーバーの予選セクタータイムを比較すると、ベッテルは第1、第3セクターで全体のトップ、第2セクターでも2番手とうまくまとめたのに対し、ウエーバーは第1セクター3番手、第2セクターこそ全体トップだったものの最後の第3セクターでは6番手という結果に終わっている。
トップ10の全ドライバーがソフトタイヤでスタートする日曜の決勝。浜島氏はスタート時のタイヤを何周目までもたすかといった各ドライバーのアプローチに注目していると述べている。
「タイヤの性能のみを考慮すると、20周目ぐらいから1回目のピットインが始まるはずです。しかし、タイヤのマネージメントを通して、ドライバーはタイヤをもっと長く持たせることもできます。誰がどのようなアプローチを選択するかが楽しみです。ルーベンス・バリチェロ選手がスタート時のタイヤを選択できる最上位ポジションにつけているドライバーですので、彼の選択にも注目したいと思います」
