マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、今季のチームはミスを繰り返し、ルイス・ハミルトンのチャンスを奪っているが、ハミルトンはチームへの忠誠心を失いはしないと語った。
スペインGPでハミルトンは今季3回目のポールポジションを獲得したかに思えたが、チームのミスによってそれを失った。ハミルトンはチームの指示で予選後コース上にマシンを止め、そのマシンには規定された量の燃料が入っていなかったため、予選失格となり、ハミルトンは最後尾からスタートすることになった。
ハミルトンはそこから素晴らしいレースを見せ、チームメイトのジェンソン・バトンより上の8位でフィニッシュした。しかし今季はピットストップのミスでもハミルトンはチャンスを失っており、こういったことが続いたことでハミルトンがマクラーレンとの契約延長をためらうのではないかとの推測も出ている。両者の現在の契約は今季末で切れる。
しかしウィットマーシュはこれをはっきり否定したとThe Telegraphが伝えている。
今季トラブルが続いていることでハミルトンはチーム離脱を考えるのではないかと聞かれたウィットマーシュは「私はそうは思わない」と答えた。
「彼の中にはチームを支持する気持ちが築かれているはずだ。彼は喜んでチームをサポートしているはずであり、(ここで)走ることを望んでいるはずだ。彼は好調だ。今後長期的に彼と一緒に働けることを期待している」
予選失格のペナルティを受けたことを伝える時、ハミルトンの反応を心配したが、彼は立派な態度をとったとウィットマーシュは述べた。
「ドライバーにとってとても辛いことだから、心配した。でも彼は、私がこれまで見たことがないほどの立派な態度をとった。話を終えた時、彼は私を元気づけてくれた」
「私の気持ちは『がっかりした』というような言葉では表し切れないようなものだった。彼は『僕らはチームなんだから、勝つときも負けるときも一緒だ』と言った。今週末の彼は、本当に素晴らしいドライバーだった」
「ルイスに対する愛情と称賛の気持ちが、今週末の事件によってさらに高まった。ルイスとチームの関係はより強く、より素晴らしいものになりつつある。我々が長期的に一緒に働けることを願っている」
一方ハミルトンは、今の段階では先のことは考えていないと語った。
「あまり先のことは考えず、今シーズンのことだけを考えている。僕はタイトルを獲りたい」
「僕らはパフォーマンスをフルに発揮できれば楽に選手権をリードできるだろう。そのうち僕らのチームの中で物事がうまくまとまり、僕らにふさわしい結果を出し、ポイントを獲得できるようになるはずだ」