ミハエル・シューマッハーのスキー事故を調査しているフランスの検察当局は、事故当時のスピードが主要な要因ではないとの見解を明らかにした。
今回、検察側が証拠として調査したものの中には、シューマッハーが事故当時に着用していたヘルメットカメラも含まれている。
8日、アルベールビルの検察官は、調査員がシューマッハーの転倒時のスピードを必ずしも明らかにする立場にはないとした上で、警察が事故の主な要因としてスピードに焦点をあてていないと、記者会見の中で語った。
「我々は最も適した人々と専門家で映像を検証したつもりだ」とパトリック ・クインシーはコメントしている。
「必要に応じて事故当時のスピードを明らかにすることはできるだろう。しかし、我々にとってスピードは特に重要な側面ではないし、質問の後で下す決定にも恐らく重要とはならないだろう」
捜査官のひとりに選任されたステファン・ボゾンは、ヘルメットビデオのより詳細な調査が必要だと語っている。
「彼が非常に優れたスキーヤーだったという証拠を見ることができた」
「彼はピステを外れたが、そこでスピードを落としてはいなかった。しかし、実際にはまだ彼のスピードをハッキリさせることはできない」
「ただ、難しい地形を滑るスキーヤーのスピードとしては問題なかったし、彼はコーナーで若干スピードを落としていた」
クインシーはシューマッハーの映像を確認するとともに、警察が彼の家族を含む数人の目撃者と話し、事故の再現も行ったと述べた。しかし一方で、一般客が撮影した動画にシューマッハーが偶然映っていたとの報道については否定した。
「私は、人々が目撃者によって撮影された映像について話しているのを聞いたが、それを撮ったという人物からは何も受け取っていない」
「個人的には、それが実際に存在するのかも疑わしいと考えている」