June 8 2013, RACE
Texas Motor Speedway

テキサスでの高速レースで、ダリオ・フランキッティが6位フィニッシュ
21番手スタートの佐藤琢磨は10ポジションアップの11位でゴール

2013年6月8日(土)・決勝
会場:テキサス・モーター・スピードウェイ
天候:快晴 気温:28~31℃

 24度の急なバンクを持つ全長1.5マイルのテキサス・モーター・スピードウェイで、2013年のインディカー・シリーズ第8戦が開催されました。

 今季初めてのナイトレースは、真夏の暑さの中での戦いとなりました。夜7時40分にスタートが切られたときには31℃という暑さで、228周のレースがゴールを迎えたときも29℃という暑さに包まれたままでした。今年のレースから採用された新しい空力レギュレーションにより、テキサスの1.5マイル・オーバルを走るインディカーは、ダウンフォースが少なくなります。気温や路面温度の高さは、ダウンフォースを小さく保つため、今日のレースは非常に難しいものになるとみられていました。しかし、一つのアクシデントもなく、フルコースコーションが出されたのもわずかに3度だけだったため、レースは驚くべきハイスピードで進んでいきました。

 ドライバーたちはスピードと燃費のバランスをうまくとり、スマートに走ることが求められていました。予選4番手で2列目アウト側からスタートしたダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)は燃料をセーブし、タイヤもできる限り温存する走りを心がけ、同時にコースのコンディションがどう変化していくのかを探り続けました。ピットストップではマシンのセッティングに小さな調整を加え、終盤に勝負をかける作戦で走っていたフランキッティは、レース中盤に15番手までポジションを下げましたが、レース終盤になってマシンのハンドリングを向上させることに成功し、6位まで順位をばん回してフィニッシュしました。

 また、予選で7番手だった参戦2年目のジョセフ・ニューガーデン(Sarah Fisher Hartman Racing)は、ピットストップとフルコースコーションのタイミングが悪かったことで後退を余儀なくされました。しかし、彼はオーバーテイクを重ね、ファイナルラップにも1つポジションを上げて、今シーズン4度目のトップ10入りとなる8位でのゴールを果たしました。

 佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、ギアボックスのトラブルのために予選に出場できず、21番グリッドという後方からのスタートでしたが、その不利をレース序盤にしてはね返しました。タイヤをいたわる走りでスピードをコントロールし、できるだけペースを安定させることを目指した佐藤は、燃費セーブも成功させて大きくポジションを上げました。1回目のピットストップを終えた時点で7番手につけたものの、マシンがコントロールの難しいハンドリングであり続けたため、11位でのゴールとなりました。

 佐藤はデトロイトの2戦でチェッカーフラッグを受けることができませんでしたが、テキサスではスタートより10ものポジションを上げてフィニッシュし、ポイントランキングを6位から5位へと1つ上げました。

コメント
ダリオ・フランキッティ(6位)
「私たちのマシンはスタートからアンダーステアが強すぎました。今まで私が経験してきたオーバルレースの中で、最大のアンダーステアだったと思います。それでポジションをいくつか下げました。レースが進んでいくと、マシンは徐々にハンドリングがよくなってきました。その上に、ピットストップでマシンセッティングに変更を施し、それがさらにラップタイムをよくする効果を発揮してくれました。レースを戦う中でマシンのレベルを上げ、作戦もよかったことで6位フィニッシュができました。1セットのタイヤでできる限り長く走り続けるという作戦は、時として非常に難しいものになっていました。今回はスタート時のマシンセッティングが、ベストの状態から少し外れすぎていました」

佐藤琢磨(11位)
「タイヤの消耗が激しい、大変難しいレースでした。マシンがいいのは走り出して7周だけで、そこから先はグリップが下がり、マシンのバランスも崩れていきました。マシンをベストのバランスに保っておくのが非常に難しかったです。クルーたちのピット作業はすばらしい速さでしたが、我々のピットタイミングは少しベストのものからズレていましたね。ピットインした直後にフルコースコーションが出たことで、順位を大きく下げてしまいました。そこからのばん回は厳しかったのですが、なんとかがんばって、いくつかはポジションを取り戻すことができました。予選日のトラブルを考えれば、私たちはチームとして大きなリカバリーを達成したと思います」

ロジャー・グリフィス|HPD テクニカル・ディレクター
「今日のレース結果は非常に悔しいものです。タイヤをうまく使い、燃費よく走る競争力の高さを発揮してくれていたHondaドライバーもいたのですが、だれも安定してトップグループを走り続けることはできませんでした。昨年のテキサスでは私たちのチームが優位にあったのですが、今年はそうではありませんでした。それでも、Hondaドライバーの何人かが粘り強くゴールまで走り抜き、ポイントを重ねてシリーズランキングを向上させています。シリーズタイトル獲得に向けて、彼らにはがんばってほしいと思います。今日のレース結果を踏まえ、私たちは次週のミルウォーキーに向けてハードワークを続けます。体勢を立て直して、次のレースを戦いたいと思います」

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