フランス、パリのFIA国際自動車連盟で30日、13人のドライバーが出席してFIAドライバー委員会の初会合が開催された。日本からはWEC世界耐久選手権に参戦する井原慶子が女性ドライバーとして会合に参加した。

 このFIAドライバー委員会は、FIAが国際オリンピック委員会に加入したのを受け、ドライバーの権利と利益のために設立された組織で、2度のF1ワールドチャンピオンであるエマーソン・フィッティパルディが代表を務め、9度のWRC王者であるセバスチャン・ローブが副代表となっている。

 委員会は全15人の組織となっており、シングルシーター界からナイジェル・マンセル、カルン・チャンドック、マリア・デ・ビロタ、スポーツカー/ツーリングカー界からエマヌエーレ・ピッロ、イバン・ミューラー、エイドリアン・フェルナンデス、ラリー界からナッサー・アル-アティヤー、マーカス・グロンホルム、ダニエル・エレナ、その他にケネス・ハンセン、ダニロ・ロッシ、そして女性ドライバーとして井原慶子が参加している。これらの委員はFIAカテゴリーのあらゆる分野から参加し、ドライバーに関する問題を議論する。

 まず議題として上がったのは、あらゆるモータースポーツにおける“ドライビング・スタンダード”の標準化。チャンドックは、マラケシュで開催されたオートGPにおけるスチュワードの判断を例に挙げたほか、GP2における“ドライビング・スタンダード”の乱れを指摘した。

「ドライビング・スタンダードと、レース中の振る舞いの基準はカテゴリーによって異なる」とピッロは指摘する。

「F1では厳密にコントロールされていても、他のカテゴリーでは異なることが多い。特にシングルシーターでこのことは当てはまるだろう。ドライビング・スタンダードを厳密化することが重要だ」

 委員会では議論の結果、ドライバーによってスチュワードが指名され、FIA選手権において正しいジャッジが下されるのを助けるべきだという提案をまとめた。

「選手権において、ドライバーたちが声を上げることができるルールを構築しなければならないと思う。例えば、複雑で潜在的な危険をはらんでいるWECの予選フォーマットや、現在選手権ごとに統一ルールが崩れてしまっているF3のエンジン問題、F4の問題についてだ」とチャンドック。

 また、委員会では異なるカテゴリーの間でドライバーの意見交換をする必要性があること等を指摘。ドライバーたちからの提案はワールド・モータースポーツ・カウンシル(WMSC)に提示される。

「FIA代表のジャン・トッドに、この委員会の設立を感謝する。FIAは今、ドライバーたちが集まり、声を届けるという歴史的な瞬間を体験している」とドライバー委員会代表のフィッティパルディは語った。

 次回のドライバー委員会は、9月23日に開催されるという。

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