F1バルセロナ合同テスト1回目、最終日は何とも衝撃的な展開となってしまいました。フェルナンド・アロンソ、そしてカルロス・サインツJr.がクラッシュしたテスト4日目、パドックの様子をお伝えします。
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午前中マクラーレン・ホンダのマシンの準備が遅れていたため、まだ普段着にパーカーを着ただけの姿で家族とリラックスして過ごしていたフェルナンド・アロンソ。その後、走り出したのですが、お昼前にクラッシュを喫してメディカルセンターへ運び込まれました。
救急ヘリでバルセロナ市内の病院に搬送されたあと、マクラーレン広報とFIA広報がメディカルセンター前に詰めかけたメディアに対して状況を説明。この時点では事故の詳細や本人の体調もはっきりわかっていない状態で「本人に意識はあり、会話している。さらなる検査のため病院へ搬送された」という情報でした。冷静な対応の甲斐あって、現場の騒然とした雰囲気は落ち着き、それぞれが努めて冷静に受け止めたという印象でした。
事故発生時、アロンソのすぐ後ろを走行していたというセバスチャン・ベッテル。事故後にマクラーレンのガレージを訪れてエンジニアたちと話していました。おそらくは状況を聞くと同時に、自身が目にしたものを伝えにいったのでしょう。開幕前のこの時期に他チームのドライバーがガレージ内に入るというのはまずありえないことですが、マクラーレン側もすんなり受け入れていました。こういうところもセバスチャンの人柄でしょう。
現時点で事故の原因はわかっていませんが、強風のせいでコントロールを失ったのではないかという説もあります。この日は朝から風が非常に強く、普段ならピットウォールに立てかけてあるサインボードも風で垂れてしまうので、こうして地面に横たえて置かれていたほど。
フェラーリご自慢の巨大な衝立も、ピットインを待っている間に風で倒れてしまい、ピットクルーがあたふたする始末でした。
夕方にはトロロッソのカルロス・サインツJr.がクラッシュ。こちらはマシンの前後ウイングとも粉々になり、右フロントサスペンション破損という大ダメージで、本人もマーシャルカーでメディカルセンターに直行したため心配でしたが、身体にはまったく問題なかったとのこと。サインツJr.は「風の影響でマシン挙動が不安定だった」と話していました。
史上最年少F1ドライバーとなるマックス・フェルスタッペンくんには、お父さんのヨスが付きっきり。この日は走行がなく“非番”でしたが、チームメイトの走りを見ながら、あれやこれやとアドバイスしている様子。すっかりステージパパと化しています。サインツJr.の父、WRC王者の父カルロス・サインツも姿を見せていましたが、この2組のドライバー親子、ずいぶん距離感は違います。
同じく非番で落ち着きのない(?)マッさんことフェリペ・マッサ。あちこちピットレーンを歩き回っては、フェラーリやザウバーで旧知のスタッフと立ち話。さらにはトラブルでヒマそうにしていた母国の新人ドライバー、フェリペ・ナスルを捕まえて、しばしご歓談。こちらはステージパパというより先輩風を吹かせちゃっているような……風の強い1日でした……ということで、おあとがよろしいようで。
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バルセロナ・テスト1回目の現地情報は、これにて終了。開幕前、最後となるバルセロナ・テスト2回目は2月26日(木)〜3月1日(日)開催です。