NASCAR SPRINT CUP SERIES
第13戦 Autism Speaks 400
開催日:5月31日

“トヨタ カムリ”勢苦戦。ジョーイ・ロガーノが15位

 5月31日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第13戦「Autism Speaks 400」が開催された。
 ドーバーの1マイルオーバルは、路面がコンクリートで舗装されており、通称“モンスター・マイル”と呼ばれ、難コースとして知られる。

 29日(金)午後3時から予選が行われ、前戦初勝利を挙げたデイビッド・ロイティマンが、今季2度目のポールポジションを獲得。カイル・ブッシュが6番手、ブライアン・ヴィッカーズが9番手につけ、12台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。

 31日(日)北米で販売されている“トヨタ カムリ ハイブリッド”のペースカーに先導され、フォーメーションラップ開始。午後2時17分、1マイルオーバルを400周(400マイル:約640km)で戦われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 ポールポジションのロイティマンと、6番手スタートのKy.ブッシュが序盤から上位争いを展開。ロイティマンは序盤25周に渡ってリードラップを奪い、95周目にはその時点でのファステストタイムもマーク。しかし、なかなかイエローコーションが出ない状況となり、燃料の厳しくなったロイティマンは109周目にグリーン下でピットイン。117周目にイエローコーションが出され、他の上位勢はここで給油ピットを行ったため、ロイティマンは後退を余儀なくされてしまった。
 一方、16番手からスタートしたデニー・ハムリンは、徐々にポジションを上げていき、 167周目には2位まで浮上。しかし、231周目に右フロントタイヤがバースト。激しくウォールにクラッシュし、無念のリタイアとなってしまった。
 前半上位を走行していたKy.ブッシュは、165周目のピットで行った調整が裏目に出て大きくペースダウン。一時は20位台まで順位を落としたが、231周目のピットで、再び調整を施したKy.ブッシュはペースを取り戻し、順位を回復。329周目にはトップ5まで浮上した。
 しかし、その直後のピットでタイヤ交換を行ったKy.ブッシュは、タイヤの異常振動を訴え、再びピットイン。それでも状況は改善せず、加えて、車両前部のパーツがはずれるトラブルも発生。ピットで修復したものの、終盤のトラブルで大きくポジションを落としてしまった。
 上位を走る“トヨタ カムリ”勢を次々とトラブルが襲う厳しいレースとなったが、ジョーイ・ロガーノが15位でフィニッシュ。先週19歳の誕生日を迎えたばかりのロガーノが、“トヨタ カムリ”最上位フィニッシュとなった。

 次戦第14戦は6月7日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。

ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「15位という結果はハードワークの賜物であり、現時点ではまずまずと言える。我々はずば抜けて早かったわけではなく、最高の仕上がりとは言い難かった。しかし、レースのスタートから最後まで、望む状況へ向けて努力を続けた。ここドーバーはタフなコースだ。コースを習得するのに、思っていたよりも時間がかかってしまったが、次にここへ戻ってくるときには、今日の経験を活かせるだろう」

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第12戦 Heluva Good! 200
開催日:5月30日

ジョーイ・ロガーノが2位フィニッシュ

 5月30日(土)NASCARネイションワイド・シリーズの第12戦「Heluva Good! 200」がドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催された。

 30日(土)決勝を前に、午前10時から予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが今季初のポールポジションを獲得。カイル・ブッシュが3番手、スコット・スピードが4番手につけ、10台の“トヨタ カムリ”が決勝に進出した。

 午後2時47分に1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのジョーイ・ロガーノが順当に首位をキープし、3番手スタートのKy.ブッシュがこれに続く形となった。
 序盤独走していたロガーノに、50周目前後からKy.ブッシュが接近し、57周目に逆転。この日最初の首位に立ち、後続を引き離して行ったが、74周目にこの日3度目のイエローコーションが出されると、上位勢はピットイン。このピットでロガーノがKy.ブッシュをかわし、首位に復帰した。
 ロガーノはその後40周余りにわたって首位を走行したが、再びプッシュしたKy.ブッシュが109周目にロガーノをパス。しかし、ロガーノも離されることなく追随。ピットタイミングでの3周以外は、この2台が首位を交互に入れ替える、圧倒的な速さでレースを支配した。
 168周目にこの日8度目のイエローコーションからの再スタートが切られた後、首位のKy.ブッシュはロガーノをやや引き離し、2位のロガーノと3位のブラッド・ケセロウスキー(シボレー)が接近戦を展開するが、4位以降は8秒以上の大差となり、そのままチェッカーかと思われた。
 しかし、194周目に他車のタイヤブローによりコース上に破片が出てイエローコーション。再び後続との差はなくなり、レースは残り2周で決されることとなった。
 先導していた“トヨタ カムリ ハイブリッド”のペースカーがピットレーンへと戻り、199周目の再スタートが切られた直後、トップのKy.ブッシュの右フロントタイヤが突然バースト。直後にいたロガーノは避けきれず軽く接触し、ロガーノは3位に後退。残り2周での追い上げを図ったが、僅かに届かず、惜しくも2位でチェッカーとなった。
 4位にヴィッカーズ、7位スピード、8位にジェイソン・リフラーが入り、“トヨタ カムリ”は4台がトップ10フィニッシュを果たした。Ky.ブッシュは17位に終わったが、40ポイント差でシリーズランキング首位の座を守っている。

 次戦第13戦は6月6日(土)に米国南部テネシー州ナッシュビルのナッシュビル・スーパースピードウェイで行われる。

ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「我々の“トヨタ カムリ”は素晴らしい仕上がりで、多くの周回でリードラップを獲得できた。本当に勝てる状況にあると感じていた。最後に失敗してしまっただけだ。何が起こったのかわからなかった。カイル(・ブッシュ)の後方で良い再スタートが切れた。それまでの再スタートでは常に彼が私の後方にぴったりつけていたので、今度は私が彼の後方にぴったり付けようとした。彼は私のラインをブロックするだろうと思っていたので、第1ターンでは彼の後方に留まり、その後で追い抜くチャンスを狙うつもりだった。しかし、想像していたよりも彼の速度が早く落ち、接触してしまった」

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第7戦 AAA Insurance 200
開催日:5月30日

ブライアン・スコットが初優勝!

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第7戦「AAA Insurance 200」が5月 30日(土)、ドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催された。

 28日(木)の2回の練習走行を経て、予選は29日(金)午前10時から行われ、ブライアン・スコットが2列目3番手を確保。6番手以降にテリー・クック、ジョニー・ベンソン、トッド・ボダイン、ブライアン・アイクラー、カイル・ブッシュ、マイク・スキナー、ステイシー・コンプトンと7台の“トヨタ タンドラ”が続き、計13台が決勝に進んだ。

 決勝レースは当初予選の後、29日(金)午後5時から行われる予定であったが、スプリント・カップ・シリーズの予選が終わった後、猛烈な雨に見舞われ、延期が決定。 30日(土)ネイションワイド・シリーズ決勝の後、午後6時から行われることとなった。
 30日(土)午後6時、晴れ渡った空の下で、1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)する決勝レースがスタート。3番手スタートのスコットが2位にポジションを上げると、後方では10番手グリッドのKy.ブッシュが好スタートを切り、4位まで一気にジャンプアップ。
 スタート直後の3周目から、立て続けにイエローコーションが発生する序盤戦となり、6周目の再スタートでブラウンを含む2台をパスしたKy.ブッシュは、2度目の再スタートの直後13周目に首位に立った。
 Ky.ブッシュは中盤、ピットタイミングなどでベンソンらに一時的に首位の座を譲ったものの、その後は圧倒的な速さで、後半戦を支配。
 この日、200周中133周に渡って首位を走行したKy.ブッシュだったが、残り17周の時点でタイヤがバーストし、壁に接触。Ky.ブッシュは、数時間前に行われたネイションワイド・シリーズでも、首位を独走しながら残り2周でのタイヤバーストに見舞われており、2戦続けてタイヤバーストでレースを失うという、悪夢のような1日となってしまった。
 後半戦Ky.ブッシュと首位を争っていたコリン・ブラウン(フォード)もKy.ブッシュの直後にタイヤバーストからクラッシュ。この時点で14番手スタートから着実な走行を続けてきたデイビッド・スターが首位、スコットが2位となり、最後のスプリント勝負へ向け、タイヤ交換のために各車ピットへ向かった。
 しかし、ここでスコットを含む4台がピットへ入らず、古いタイヤのまま走りきるギャンブルに出た。スコットは上手く再スタートを決めると、2位のデニス・セッツァー(シボレー)、新品タイヤに交換し、5位から猛烈なプッシュを見せたスターらの追い上げを退け、10周を走り抜いてトップでチェッカー。21歳のスコットが、シリーズ初優勝を飾った。
 後半トップ10圏内での走行を続けたスターが3位。スタート直後に最後尾近くまで後退しながら着実にポジションを上げたスキナーが8位、Ky.ブッシュは9位。クックが10位となり、“トヨタ タンドラ”は5台がトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第8戦は6月5日(金)に米国中南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー ブライアン・スコット:
「素晴らしい気分だ。この日がくるのをずっと待ち続けてきた。アイダホの人々、両親、そして来てくれたファンに感謝したい。このチームで勝てたことは本当に嬉しい。チームのメンバーは皆、私の兄弟のような存在であり、彼らを愛している。彼らは素晴らしいサポートをしてくれた。この素晴らしい気分を家族や皆と分かち合いたい。終盤は、目の前で多くのタイヤブローを見ただけに、心配だった。しかし、私のクルーチーフは、落ち着くように、タイヤは大丈夫だと何度も伝えてくれた。そして、最後に我々は完璧な形でゲームを終えることが出来た。トヨタは全てにおいて我々をサポートしてくれた。彼らのサポートと技術力、そして、他の“トヨタ タンドラ”のチームと情報を共有しあっていることで、我々は1台体制のチームでありながらも、高い競争力を持つことが出来た。それが、このヴィクトリーレーンに立つことが出来た最大の理由だと思う」

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