NASCAR SPRINT CUP SERIES
第24戦 Sharpie 500
開催日:8月22日

カイル・ブッシュが得意のブリストルで復活の今季4勝目

 8月22日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第24戦「Sharpie 500」が開催された。
 1周0.533マイル、コーナーで36度ものハイバンクを持ち「世界最速のハーフマイル」と呼ばれるブリストルでは、スプリント・カップ・シリーズ戦は年に2回開催されており、今年3月の第5戦ではカイル・ブッシュが勝利を挙げている。Ky.ブッシュはここブリストルを得意としており、2007年にも1勝。ネイションワイド・シリーズでも2006年に勝利。また、19日(水)に行われたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズでも2年連続勝利を挙げている。
 最後の10戦で上位12名がポイントをリセットし、チャンピオンを争う“チェイス”が決まるまで、今大会を含め残り3戦。デニー・ハムリンはドライバーズポイントで“チェイス”圏内の5位につけており、更に、“チェイス”入りを争っているKy.ブッシュ、ブライアン・ヴィッカーズらの活躍に期待がかかった。

 21日(金)ネイションワイド・シリーズの予選に続き、午後5時40分からスプリント・カップ・シリーズの予選が行われ、スコット・スピードが3番手。デイヴ・ブレイニーが4番手、ルーキーのジョーイ・ロガーノが8番手グリッドを確保。“チェイス”入りを争うヴィッカーズが 14番手、Ky.ブッシュが15番手につけ、12台の“トヨタ カムリ”が決勝進出を決めた。

 22日(土)16万人もの大観衆が詰めかけ、グランドスタンドが完全に埋まったブリストルで、午後7時49分に0.533マイルショートオーバルを500周(266.5マイル: 約430km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 スタートしてすぐの4周目、4番手スタートのブレイニーと8番手スタートのロガーノが接触。ブレイニーはピットへ。ロガーノも11周目に左フロントタイヤがバーストし、スピン。これで最初のイエローコーションが出された。
 15番手スタートのKy.ブッシュは着実に順位を上げ、トップ10圏内へと浮上。一方、前日の予選でスピンを喫し、41番手グリッドからの追い上げを余儀なくされたハムリンは、50周目には25位までポジションを上げたが、64周目にタイヤのパンクに見舞われ、周回遅れとなってしまった。
 しかし、ハムリンはそこからも粘り強く追い上げ、163周目のイエローコーション時に“ラッキー・ドッグ”(コーション発生時に周回遅れの最上位走行車がトップと同一周回に戻れる措置)を獲得。トップと同一周回に戻ると、更にポジションを上げていった。
 25番手スタートのマーコス・アンブローズも上位へと順位を上げ、Ky.ブッシュと共にトップ5圏内でのバトルを展開。300周目を過ぎた頃には、素晴らしい追い上げを見せたハムリンもこれに加わった。
 421周目に雨が降り始めたために、この日7度目のイエローコーションが出されると、上位勢はピットイン。コース上に残ったマイケル・ウォルトリップが首位に立ち、431周目に再スタートが切られた。4番手のKy.ブッシュは、好スタートで一気に順位を上げ、ウォルトリップをパス。この日初めて首位に立った。
 その後は、2位につける50歳のベテランドライバー、マーク・マーティン(シボレー)とKy.ブッシュの2台による激しい首位争いとなった。
 レースが残り10周を切った491周目、ウォルトリップがチームメイトのロイティマンと軽く接触。その直後にスピンを喫し、そこに後続車が突っ込んでクラッシュ。コース上に流れた液体を掃除するために、10分程の赤旗中断となり、496周目、残り4周で再スタートが切られた。
 このスプリントレースもKy.ブッシュとマーティンの一騎打ちとなった。マーティンは何度もKy.ブッシュのイン側に並びかけ、ファイナルラップまでサイド・バイ・サイドでのバトルが繰り広げられたが、最後はKy.ブッシュが逃げ切りトップでチェッカー。今季のスプリント・カップ・シリーズでは最多となる、マーティンに並ぶ4勝目を挙げた。Ky.ブッシュの優勝は5月2日の第10戦以来。
 3位にはアンブローズが入り、アンブローズにとってはオーバルでの自身最高位フィニッシュとなった。追い上げたハムリンは5位フィニッシュ。
 この結果、ドライバーズランキングでは、ハムリンがひとつ順位を上げ4位。“チェイス”入りのトップ12圏内を狙うKy.ブッシュは、12位と34ポイント差の13位。12位でチェッカーを受けたヴィッカーズは、12位と39ポイント差の14位となっている。

 次戦第25戦は9月6日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「このような素晴らしいドライバー達とスプリント・カップ・シリーズでレースを戦えるというのは本当に名誉なことだ。マーク・マーティンは素晴らしいドライバーだ。彼は今日勝つに値する走りをしており、2位にしてしまってすまないと思っている。彼の気持ちは理解できる。私は可能な限りハードに攻めた。彼にはチャンスがあり、私を攻めることが出来たはずだが、そうせず、クリーンなレースを戦ってくれた。我々の“トヨタ カムリ”は、今夜最高のレースカーとは言い難かったが、私が全力を尽くしてドライブすれば勝てるレベルに仕上がっていた。我々はリッチモンドでも強いと思う。今夜と同じように戦えるはずだ。アトランタでも最良の結果を得るべく努力を続ける。望むらくは昨年(優勝と5位)のようにトップ5フィニッシュを果たしたい」

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