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F1ニュース

投稿日: 2009.04.06 00:00
更新日: 2018.02.15 12:45

【トヨタモータースポーツニュース】TDPレポート(4月6日号)


TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【4月6日号】

GP2アジアシリーズ第5大会マレーシア第1レースで小林可夢偉が2位
全日本F3開幕大会富士で井口卓人が2連勝

F1世界選手権

 F1世界選手権の第2戦マレーシアGPがマレーシアのセパン・サーキットで4月3日(金)から5日(日)にかけて開催された。今季のF1にはTDPドライバーの中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が参戦中。第1戦オーストラリアGPでは、無念のリタイアに終わっている。

 雪辱を期すべく、猛暑のマレーシアへと乗り込んだ中嶋は、3日(金)のフリー走行1回目で2番手タイムをマーク。2回目も8番手、4日(土)の3回目セッションでも8番手と常にトップ10内につけ、予選に挑んだ。
 4日(土)現地時間午後5時からドライコンディションで予選が行われた。中嶋はQ1を13番手で通過。しかし、Q2では、コンマ1秒以下の僅差で12番手となり、Q3進出は叶わなかった。他車の降格により決勝は11番手グリッドから臨むこととなった。

 5日(日)午後5時に決勝レースがスタート。11番手グリッドの中嶋は、スタートでホイールスピンを喫し、KERS搭載のライバルに先行を許してしまった。その後、ペースの上がらない先行車に阻まれながらも、10位までポジションを戻しピットイン。更なる追い上げを目指したが、レースは20周を過ぎたあたりから雨が降り出し、変化する天候の中で、各車が何度もタイヤを交換。めまぐるしく順位が入れ替わる展開となった。その後、雷雨は激しさを増し、レースは31周で赤旗中断となり、そのまま再開されることなく終了。中嶋は12位でレースを終えることとなった。

GP2アジアシリーズ
 GP2アジアシリーズの第5大会が、4月3日(金)から5日(日)に渡ってマレーシアのセパン・サーキットで、F1マレーシアGPの併催レースとして行われた。  同シリーズにはTDPドライバーの小林可夢偉(DAMS)が参戦しており、今季これまでに2勝。ポイントリーダーとしてマレーシアラウンドに望んだ。

 3日(金)にフリー走行と予選が行われた。小林はフリー走行でトップタイムをマーク。午後4時からの予選ではセッション開始前に雨が降り、ウェットから徐々に乾いていく路面でのアタックとなった。好走を見せていた小林だったが、最終ラップでのアタック中にスローダウン車両に阻まれ、それ以上のタイムアップはならず。第1レースは4番手グリッドとなった。

 4日(土)正午に第1レース(33周)がスタート。4番手グリッドの小林は、スタートでやや出遅れ、ライバル勢の先行を許すが、すぐに抜き返し、3番手につけた。しかし、前走車のペースが上がらず、追い越しも困難と判断した小林は、7周目にピットがオープンすると同時にピットインし、タイヤを交換。リアタイヤのみの交換で、20位でコースに復帰した。
 後方集団を上手くかわしながらポジションを上げていった小林は、全車両がピットインを終えた時点で2位に浮上。後半は、早めにリアのみの交換したためにタイヤ摩耗に苦しみ、20周あまりにわたって後続からの追撃も受けたが、これを抑え切り、見事2位でチェッカー。8ポイントを追加し、ランキングで2位以下との差を更に広げることに成功した。

 5日(日)の第2レース(22周)は、第1レースの結果から上位8台が逆順でのグリッドとなり、小林は7番手グリッド。スタート前にスコールに見舞われたため、状況が改善するまで3回・計30分にわたってスタートは順延され、セーフティカー先導でスタートが切られた。
 小林は4周目のスタート直後に後方車両から追突されスピン。18位までポジションを落としてしまったが、諦めることなく追い上げを開始した小林は、その周のうちに6台をパス。その後も毎周1台ずつ前走車をパスする猛追で、11周目には6位まで浮上した。しかし、その後路面が乾き始めてからはペースが鈍り、45分レース規定のために20周へと短縮されたファイナルラップの最終コーナーで後続車に並ばれ、フィニッシュラインで逆転されてしまった。この結果、第2レースは惜しくもポイント圏外の7位となった。
 小林は今大会8ポイントを獲得し、ランキング首位の座を堅守。2位に13ポイント差をつけ、4月24日(金)から26日(日)にかけて開催される最終戦バーレーン大会で日本人初のGP2アジアシリーズチャンピオン獲得を目指す。

第5大会終了時の小林可夢偉のポイントランキング:1位(47ポイント)

Formula Nippon※一部内容が4月6日付フォーミュラ・ニッポンのリリースと重複しています
 4月4日(土)、5日(日)の両日、フォーミュラ・ニッポンの2009年シーズン開幕戦となる第1戦が静岡県の富士スピードウェイで開催された。

 今季のフォーミュラ・ニッポンには、4名のTDPドライバーが参戦。同シリーズ2年目を迎える平手晃平(ahead TEAM IMPUL)と石浦宏明(Team LeMans)に加え、昨年F3ユーロシリーズを戦った大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM’S)と、昨年のマカオGPを制した国本京佑(Team LeMans)が参戦する。

 4日(土)午後1時45分よりノックアウト方式で予選が行われた。今季より金曜日の合同テスト走行が無くなったため、午前中のフリー走行のみで予選に挑むこととなり、ルーキーにとっては厳しい予選となった。

 そんな中で、昨年ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した平手が好走を見せ、TDPドライバーとしては初となる、フォーミュラ・ニッポンでのポールポジションを獲得。石浦も最終Q3セッションまで進んだが、アタックラップでスロー走行中の他車に阻まれ7番手となった。

 ルーキーの2名は苦戦。国本はQ2に進んだが僅差でQ3進出を逃し9番手。大嶋はQ2に進むことが出来ず、12番手グリッドとなった。

 5日(日)曇り空、やや肌寒い気候の下、午後2時半に決勝レース(55周)のスタートが切られた。

 ポールポジションの平手は、スタートを失敗。6位までポジションを落としてしまった。7番手グリッドの石浦はスタートでエンジンストール。ピットへと戻され再スタートを切ったが、1周遅れとなってしまった。

 6位のまま周回を重ねた平手は、前走車の接触、ペナルティもあり3位までポジションアップ。ライバルよりも遅い36周目に給油とタイヤ交換のためにピットイン。素早いピット作業からピットアウトした時点で、首位のブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)に並びかけるが、暖まっていないタイヤで無理は出来ず、トレルイエの後ろの2位でコースに復帰した。しかし、その直後に伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の先行も許し、3位に後退。ゴールまで伊沢とのバトルを繰り広げたが、追い越すまでには至らず、3位でチェッカー。開幕戦で表彰台を獲得した。

 12番手スタートの大嶋は着実な走りで6位まで浮上。その後、塚越広大(HFDP RACING)との6位争いを展開したが、ファイナルラップにかわされ、7位でフィニッシュ。デビュー戦でポイント獲得を果たした。

 9番手スタートの国本も最後までレースを走り抜き、9位で完走を果たした。スタートで周回遅れとなってしまった石浦は、好ラップタイムを刻んでみせるなどスピードは示したが、11位に終わった。

全日本F3選手権  ※一部内容が4月6日付全日本F3のリリースと重複しています
 4月4日(土)と5日(日)の両日、富士スピードウェイで全日本F3選手権の第1大会(第1戦、第2戦)が開催された。

 今季の全日本F3には、2名のTDPドライバーがCクラスに参戦。昨年シリーズ3位となった井口卓人(PETRONAS TEAM TOM’S)が2年目のシーズンでタイトル獲得を目指す。そして、昨年フォーミュラチャレンジ・ジャパンでタイトルを獲得した国本雄資(PETRONAS TEAM TOM’S)がF3へとステップアップすることとなった。

 4日(土)午前10時40分から予選が行われ、井口は第1戦こそ2番手となったが、第2戦は圧倒的なタイムでポールポジションを獲得。国本は2戦共に3番手グリッドを確保した。

 予選に続き、午後4時から開始された第1戦決勝レース(15周)は、直前に降り始めた小雨の影響でセミウェット。スリックタイヤのままスタートが切られ、難しいコンディションでのレースとなった。

 井口はポールポジションのマーカス・エリクソン(PETRONAS TEAM TOM’S)と3位以下を大きく引き離しながらトップ争いを展開。エリクソンの後方で逆転のチャンスを伺った井口は、ファイナルラップの最終コーナーでインを差すと、サイド・バイ・サイドの状態でフィニッシュラインへ。僅か0.036秒差で先にチェッカーを受けた井口が、開幕戦勝利を挙げた。
 国本は3位でフィニッシュし、F3デビュー戦で表彰台を獲得することとなった。

 5日(日)午後12時45分から第2戦決勝レース(21周)がドライコンディションで行われた。

 3番手グリッドの国本が好スタートで2位に浮上し、ポールポジションスタートの井口と共に後続を引き離して行った。しかし、勢いに乗る井口は、中盤以降、国本との差も広げ、独走でチェッカー。昨年の開幕大会に続き、2年連続での開幕2連勝を達成した。

 国本は2位フィニッシュ。第2戦はTDPドライバーによる1-2フィニッシュとなった。


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