TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【8月23日号】

SUPER GT第6戦鈴鹿で石浦宏明/大嶋和也がGT500初優勝!
GT300クラスの井口卓人/国本雄資も4位入賞

F1世界選手権
 F1第11戦ヨーロッパGPが8月21日(金)から23日(日)にかけてスペインのバレンシア市街地特設コースで開催された。今季のF1にはTDPドライバーの中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が参戦している。

 21日(金)に2度にわたって行われたフリー走行では、午前中の1回目が7番手、午後の2回目は5番手タイム。22日(土)午前中のフリー走行3回目は、セッションの30分が経過したところで赤旗中断となり、残り5分程で再開。スーパーソフトタイヤに履き替え、全車予選シミュレーションを行う中で、中嶋はトップとコンマ1秒差の2番手につけ、期待と共に予選に臨んだ。
 午後2時よりノックアウト方式の予選が開始。中嶋はQ1最初のアタックでまずまずのタイムをマーク。終盤、更なるタイムアップを狙ってアタックを開始。セクター1では自己ベストを更新する走りを見せたが、突然エンジンがストップ。このためタイム更新はならず、17番手。今季初めてのQ1敗退となってしまった。

 23日(日)午後2時に57周のレースがスタート。中嶋は1周目に14位までポジションを上げ、1回給油作戦で更に上位を狙った。10位までポジションを上げた30周目にピットイン。13位でコースに復帰したが、39周目に突然左リアタイヤがバースト。スローダウンでピットへと戻り、タイヤ交換を余儀なくされ、最後尾まで後退。そのまま18位でレースを終えることとなった。

GP2シリーズ
 GP2シリーズの第7大会が8月21日(金)から23日(日)にかけてスペインのバルセロナ市街地特設コースでF1第11戦ヨーロッパGPの併催レースとして行われた。
 同シリーズにはTDPドライバーの小林可夢偉(DAMS)が参戦している。

 21日(金)フリー走行を経て午後3時55分から行われた予選では、小林はリアブレーキの不調に見舞われ、20番手から第1レースに臨むこととなった。

 22日(土)午後4時から32周で競われる第1レースがスタート。グリッドでエンジンストール車両が発生したため、2度のフォーメーションラップを経てレースが開始された。20番手グリッドの小林は、見事なダッシュで1コーナーまでに11位に浮上したが、リアブレーキ不調のために2台にかわされ、13位で序盤戦に突入。ピットオープンとなった7周目にピットインし、タイヤを交換。全車がピットインを終えた時点で12位につけた。
 リアタイヤの摩耗が激しいレースとなり、終盤コースオフする車両が続出。小林は粘り強く走り続け、9位でチェッカー。レース後、8位の車両が車検で失格となったため、小林は繰り上がって8位フィニッシュとなり、1ポイントを獲得。トップ8が逆順でグリッドを決定する第2レースでのポールポジションを獲得した。

 23日(日)午前10時30分に第2レース(23周)がスタート。ポールポジションの小林は若干出遅れ、アウトサイドの車両と1コーナーで接触。首位のポジションは守ったものの、フロントウィングにダメージを負ってしまった。
 その直後、後方で発生した多重クラッシュのためにセーフティカーが導入。3周目に再スタートが切られると、小林は好スタートで首位を維持したが、またしても後方で多重クラッシュ。2度目のセーフティカー導入となった。このセーフティカーランの最中に、フロントウィングの破損している小林に対し、オレンジボール(車両修復)の裁定が下されることとなった。
 小林は5周目、セーフティカーが解除されると共にピットインし、フロントノーズを交換。17位でレースに復帰した。7周目に3度目のセーフティカーが導入され、9周目にレースが再開されると、小林は1周で4台をパスし、12位に浮上。更に上位を伺うが、追い抜きには至らず。その後、上位走行車がペナルティを受けたためにひとつポジションを上げ、11位でチェッカーを受けた。

SUPER GT\t※一部内容は8月23日付SUPER GTのリリースと重複しています
 8月22日(土)、23日(日)の両日、SUPER GTの第6戦が三重県の鈴鹿サーキットで開催された。今シーズンの同シリーズには、GT500クラスに石浦宏明、大嶋和也、平手晃平、GT300クラスには井口卓人と国本雄資の、5人のTDPドライバーが参戦している。

 22日(土)午後2時40分から予選開始。今大会の予選は、これまでのスーパーラップ方式ではなく、今季初めて、ノックダウン方式で行われた。
 石浦/大嶋組のKRAFT SC430 35号車は、セッション1の専有時間は大嶋、セッション2を石浦がドライブし、それぞれ8番手、2番手で最終セッション3へと進出。セッション3は再び大嶋が担当し、素晴らしい走りでトップタイムをマーク。TDPドライバーとして初めてGT500クラスでポールポジションを獲得した。
 平手晃平がアンドレ・クートと組んでドライブするDUNLOP SARD SC430 39号車は、午前中のフリー走行でクラッシュを喫し、車体にダメージを負ったため、修復には予選セッションの序盤までかかったが、セッション1混走時間での基準タイムはクリア。しかし、専有時間帯では13番手タイムとなり、セッション1通過はならなかった。
 GT300クラスのCOROLLA Axio apr GT 74号車は、井口が12番手でセッション1を通過。セッション2も井口が担当し、6番手でセッション3へ進出。最終セッション3は国本がドライブし、8番手グリッドを確保した。

 レース距離が700kmに短縮された関係で、例年よりも遅い午後3時に、5.807kmのサーキットを121周する決勝レースがスタートした。ポールポジションの35号車は石浦がスタートを担当。スタート直後から順調に後続を引き離して行った。
 28周目と58周目にピットインし、石浦から大嶋へ、再び石浦へとドライバーチェンジ。全車がピットを終えた時点で2位以下に充分な差を保ったまま首位を快走した。
 86周目にセーフティカーが導入されたため、後続との差は帳消しとなってしまったが、セーフティカーランの最中に真っ先にピットへ向かった35号車は、最後のスティントを担当する大嶋へと交代。首位で再スタートを切ると、大嶋はハイペースで周回を重ね、再び2位以下との差を拡大。最後は10秒もの大差を付け、ポール・トゥ・ウィンでGT500クラス初優勝を飾った。
 39号車は平手が第2、第4スティントを担当。後方でのレースとなったが、セーフティカー導入中の89周目にピットインし、平手に交代すると8位でコースへ復帰。その後、トムスの車両がペナルティを受けたために7位へと順位を上げ、チェッカーを受けた。
 GT300クラスの74号車は井口がスタートを担当。8周目に3回ピットインの義務を消化するために、停止するだけのピットインを行い、14位に後退。その後、他車のピットインにより3位まで浮上したところで、38周目に国本へとドライバーチェンジ。国本は、全ドライバー中2位となるベストタイムをマークする快走で、71周目には3位に浮上。
 76周目に井口へとドライバー交代を行い、セーフティカー導入後は4位を走行。終盤は後続からの追い上げを受けたがこれを抑えきり、4位フィニッシュを果たした。

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