中国GPの決勝で交わされた無線記録。国際映像で放送された音声をもとにお届けします。今回は燃費とともに、タイヤの摩耗が厳しいマシンが多く、タイヤのグレイニングについての交信が多くを占めました。
●Lap 0
セルジオ・ペレス←(エンジニアから)「左後方のマグヌッセンだけがプライムタイヤでスタートだ」
ニコ・ロズベルグ→(ドライバーから)「(フォーメーションラップ)は良いスタートじゃなかったよ」
●L1
フェリペ・マッサ→「彼(フェルナンド・アロンソ)が僕のクルマにヒットしてきた!」
●L2
ケビン・マグヌッセン→「フロントウイングにダメージがあるみたいだ」
●L7
ニコ・ロズベルグ←「ニコ、我々はテレメトリーを受信できていない。レース中に回復することはない。だから君から燃料の数値を知らせてもらわなければならない」
フェリペ・マッサ→「左フロントにグレイニングが出てきたよ」
ルイス・ハミルトン→「タイヤはすごく良さそうだよ。少しだけグレイニングは出てるけど全然問題ないよ」
●L8
セバスチャン・ベッテル→「フロントタイヤにグレイニングが出ているのが見えるよ」
●L11
ニコ・ロズベルグ→「フロントウイングに問題がないかチェックしてほしい」
←「おそらくフロントウイングにタイヤカスが付着している」
●L12
ダニエル・リカルド←「ダニエル、あと2~3周走り続けようと思う」
→「了解」
●L15
ルイス・ハミルトン←「リカルドがまだピットインしていない唯一のクルマだ」
セバスチャン・ベッテル→「ストレートが遅すぎだよ、フェルナンドを抜けない。(抜くのを諦めて)バックオフした方が良い?」
←「いや、バックオフしたら状況はもっと悪くなるぞ」
ルイス・ハミルトン→「驚いたことにフロントタイヤはまだすごく良いよ。リヤもね」
●L19
ニコ・ロズベルグ←「ニコ、19周目だ。ダッシュボード(液晶)の左下の数字、燃料残量を読み上げてくれ」
→「71.9」
←「分かった、燃料はターゲットより多く残っている。良いぞ」
●L21
ダニエル・リカルド←「ダニエル、ペースは良さそうだ。アロンソやベッテルより速い。君より速いのはメルセデスだけだ」
●L24
セバスチャン・ベッテル←「セバスチャン、リカルドを先に行かせてくれ」
ダニエル・リカルド←「OK、彼に追いついてオーバーテイクしろ」
セバスチャン・ベッテル→「なぜ譲らなきゃいけないの? 彼はどのタイヤを履いているの?」
←「プライムだが、彼の方が後でピットインしたからだ」
→「そんなの"tough luck(身から出た錆)"でしょ?」
←「ダニエルは2ストップ作戦だ」
●L27
セバスチャン・ベッテル→「そろそろピットインした方が良いんじゃない?」
←「セバスチャン、ステイアウトしてくれ。その方が助けになる」
ロメイン・グロージャン←「4速ギアに問題がある。できるだけ使わないようにして走ってくれ」
→「そんなの無理だよ!」
←「だが、そうしないとリタイヤしなければならなくなる」
●L28
ルイス・ハミルトン→「さっきのタイヤよりもちょっと厳しい。少しグレイニングが出てきたよ」
●L32
ニコ・ロズベルグ←「アロンソをパスするために今ここでプッシュしろ」
●L33
セバスチャン・ベッテル→「彼(小林可夢偉)はふざけてるの? 今は新品タイヤを履いているから彼の方が速いけど、2周もすれば遅くなるだろう? 彼に譲るように言ってくれ!」
小林可夢偉←「ベッテルに譲ってくれ。ブルーフラッグが振られている」
●L38
ダニエル・リカルド←「君のタイヤは最後まで問題なく保つよ」
●L39
ニコ・ロズベルグ←「燃料の数値を読み上げてくれ」
→「これ、すごくノイジーだよ。煩わしいからもうやめるべきだ」
←「分かったよ、ニコ」
●L44
ルイス・ハミルトン←「万一、セーフティカーが入った場合に備えてペースをマネージメントしてタイヤをいたわっておいてくれ」
ニコ・ロズベルグ←「燃料は最後までOKだ」
ダニエル・リカルド←「ベッテルとは12秒差だ。アロンソを捕まえられるぞ」
●L50
ダニエル・リカルド←「アロンソは君と同じくらいのペースになってきた。でも最後に問題が起きるかもしれない。プッシュし続けろ」
●L55
ルイス・ハミルトン→「今チェッカーフラッグを受けなかった?」