レーススタート3時間前、午後1時のセパン・インターナショナル・サーキットの天候は晴れ。気温は32℃、路面温度は50℃。予報では午後1時から雷雨となっているが、今のところ上空には所々、雨雲が点在している状態。雨が降る気配はない。

「もし、レースがこのままドライで行われれば、我々が優勝するだろう」と語るのは、メルセデスAMGでノン・エグゼクティブ・チェアマンを務めるニキ・ラウダ。「予選ではレッドブルに肉薄されたが、それはウエットだったからね」と余裕の笑みをこぼしていた。

 その隣のホスピタリティハウスで笑顔をランチを採っていたのが、予選5番手のダニエル・リカルド(レッドブル)。前戦オーストラリアGPで燃料流入量違反に問われたリカルドは、今回もフリー走行1回目にトラブルに見舞われているが、その後はFIA指定のジル社製のセンサーを搭載し、特に問題は起きていないという。つまり、現時点で22人のドライバーは皆、ジル社製センサーでレースを戦う予定のようだ。

 予選2位のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)はレースに向けて、ある変更を行っている。それはマシンではなく、ヘルメット。ベッテルは今回、ビンテージ・メタルをイメージした茶色のヘルメットをフリー走行3回目で着用していたが、予選が急遽ウエットになったため、従来のブルーを基調にしたヘルメットに戻していた(サイドに「One」が入ったものではないタイプ)。スターティングに向かうベッテルのヘルメットがビンテージ・メタルならドライ、ブルーならウエットを予想していると見ていいだろう。

「ドライなら、レースはM-M-M-Hの3ストップだ」と予測するのは、今回がザウバーでの最後のレースエンジニアとなるフランチェスコ・ネンチ。2010年から2012年まで3年間、小林可夢偉のレースエンジニアを務めたこともあるネンチは、昨年からエスティバン・グティエレスのケースエンジニアを務めている。しかし、スペインGPからはマルシャへ移籍することが決定しているため、今回がザウバーでの最後の仕事となるわけだ。そのネンチは「ミディアムとハードはワーキングレンジが似ているので、軟らかいミディアムの方が速い。あとはデグラデーションだが、予選がウエットだったためにニュータイヤがたくさん残っているので、躊躇なくミディアムを投入できる」と、自信を持ってミディアムをレースでの“プライムタイヤ”に設定していた。

 そのネンチと会話していると、サイン会イベントへ行こうとしているフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)と、そのイベントから帰ってきた小林可夢偉がバッタリ。笑顔で会話を交わしているところを見ると、開幕戦の一件は、お互い消化しているようだ。ちなみにマッサは今回、奥さんと息子のフェリペ・ジュニアを今シーズン初めてサーキットに連れてきている。

 そのマッサの後ろを険しい顔つきで歩いていたのが、予選後に3番手降格のペナルティを受けたバルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)。「ペナルティに関しては、何も言うことはない。どんな状況でも、ベストを尽くす。それは前回も今回も同じだよ」。

 マレーシアGP決勝レースのスタートは、日本時間17時(現地時間16時)だ。

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