2009年7月26日
ARTA Project プレスリリース
SUPER GTシリーズ第5戦スポーツランドSUGO
決勝
ARTA NSX、不運なパンクにより14位でゴール
ARTA Garaiyaは雨の混乱の中、2ポイントを獲得
■GT500
昨日から引き続き晴天に恵まれた決勝日朝のスポーツランドSUGO。ひさびさの国内でのSUPER GTを見ようと2万6000人のファンがサーキットに詰めかけ、スタンドは賑わいをみせた。
そんな中、朝9時45分からスタートしたフリー走行では、昨日の課題でもあったタイヤのマッチングを確かなものにするべく、ラルフ・ファーマン&伊沢拓也のARTA NSXは15周の走行を重ね、1分20秒201というタイムをマークし、12番手でセッションを終えた。
快晴の下、スタート前のセレモニーが行われた決勝レースだが、天気予報ではレース中に雨の予報が出る。最終コーナー側から真っ黒な雲が立ち上る中、81周のスタートの時を迎えた。オープニングラップでは、スタートドライバーを務めたファーマンが一気に8番手まで浮上することに成功。序盤は、ファーマンが#18 NSXを先頭とした6番手争いに加わり、#36 SC430、#100 NSXの4台と接近戦を展開、ファンを魅了した。
しかし、22周目に突如ファーマンが失速、大きくポジションを落としてしまう。右リヤタイヤに穴が開いており、完全にパンクした状態になってしまったファーマンはたまらずピットイン。タイヤを交換し追い上げを始める。しかしその直後、サーキットには雨が降り始めてしまい、ARTA NSXは再びピットインを強いられることに。ファーマンから交代した伊沢は粘りの走りをみせ、一度は11番手までポジションを挽回する。
レース終盤、乾き始めた路面でスリックタイヤを装着し、チームはポイント獲得を目指し伊沢を再び送り出すが、レインタイヤを装着したマシンのタイムが予想したほど落ちず、ARTA NSXは最終的に14位でフィニッシュを迎えることとなった。しかし、優勝した#1 GT-Rをのぞくランキング上位のマシンがポイントを伸ばせなかったこともあり、依然ランキングでは4位をキープしている。
●鈴木亜久里監督のコメント
「ラルフがいいレースをしてくれていたんだけど、あのパンクで全て歯車が狂ってしまった。なんでウチだけパンクしなきゃいけないんだろう? という気分だったよ。それがなければ雨もまったく問題なかったと思う。次戦の鈴鹿は距離も長いし、気温も暑い過酷なレース。ドタバタしないレースをしなければいけないね」
●佐藤真治エンジニアのコメント
「最初のピットインの時は、何かを踏んでしまったみたいでパンクしていた状態でした。それで大きくポジションを落としてしまったので、ポイントを獲ろうとギャンブルして、最後の伊沢のスティントではドライタイヤに変更しました。結果的には作戦ミスになってしまいましたが、ドライコンディションの時のマシンのバランスは問題無かったので、次戦は上位を狙っていきたいと思います」
●伊沢拓也選手のコメント
「ラルフがドライブしている時にパンクしてしまったため、僕が乗ってからも非常に厳しい展開になってしまいました。タイム自体は悪くなかったですが、雨の中でバラつきがありましたね。この週末は、予選から流れが悪かったです。次回また頑張ります」
■GT300
予選ではウエイトを積み、代わりにパワーを大きくした作戦が功を奏した新田守男&高木真一のARTA Garaiya。朝のフリー走行では、重いマシンでロングランを実施した際のタイヤの状態を確認しつつ18周を走行。1分26秒344のベストタイムで6番手につけた。
迎えた決勝では、スタートドライバーの新田が#81 フェラーリ、#33 ポルシェに次ぐ3番手につける。新田は時折#33 ポルシェに迫る好調な走りで序盤のレースを展開した。
しかし、レース中盤を迎えるころになると雨が落ち始め、コースはみるみるうちにウエットコンディションに変化する。チームは新田をピットに呼び、ドライバー交代と給油、タイヤ交換を行おうとするが、不運にもピットが隣接するARTA NSXとタイミングが重なってしまい、給油位置がずれたARTA Garaiyaはピット作業で大きくタイムロスしてしまう。
この遅れで13番手までポジションを落としてしまったが、新田から交代した高木は雨の中次々と前のマシンをオーバーテイク。最後は乾き始めた路面に合わせてスリックタイヤに交換したマシンにかわされてしまったものの、ポイント圏内の9位でフィニッシュ。タイトル争いの中で貴重な2ポイントを持ち帰った。
●金曽裕人監督のコメント
「今回は、獲れるレースを落としてしまいました。序盤から、新田選手がピットに入る時までは完璧なレースだったが、ピットのタイミングが重なってしまったので、同じARTA同士、もっと連携をとらなければいけませんでしたね。ふたりのドライバーは完璧なレースをしてくれたのに、我々でレースを落としてしまったと思います。ただ、シリーズタイトルが見えない位置に落ちたわけではないので、今後チャンピオンを獲れるチームの仕組みを作っていかなければいけないと思います」
●新田守男選手のコメント
「序盤は、レース前に僕たちが予想していたとおりの展開でいくことができました。パフォーマンス面でも最善が尽くせたと思います。あわよくば前の#33ポルシェを抜きたかったですが、向こうはストレートが速い分、なかなかうまく抜けなかったです。その後のピットは、もう少し早いタイミングで入っても良かったかもしれません。応援してくれた皆さんを少しがっかりさせてしまいましたが、次戦も頑張りますので応援よろしくお願いします」
●高木真一選手のコメント
「ピットで時間がかかってしまいましたが、雨の中でのペースは悪くなかったし、前を抜いていくことができました。終盤、スリックタイヤを装着したマシンに抜かれてしまいましたが、それは不運だから仕方がないです。ポイントは獲れましたが、この結果は悔しいですね。次戦頑張ります」
