April 30 2010, QUALIFYING
IZOD IndyCar Series Road Runner Turbo Indy 300

2010年4月30日(金)
予選
会場:カンザス・スピードウェイ
天候:曇り
気温:18℃

ライアン・ブリスコーが今シーズン最初のオーバルレースでポールポジションを獲得
武藤英紀はグリッド2列目となる4番手、佐藤琢磨は11番手

カンザス・スピードウェイでのシリーズ第5戦には今シーズン最多となる27台がエントリーした。朝方まで雨が降ったために、午前10時に始まる予定だったプラクティス1回目は午後2時半過ぎまでスタートが遅れ、2回を予定していたプラクティスは1回となった。しかし、予選は無事に夕方の5時15分過ぎから行われた。
2010年シーズン最初のオーバルレースでポールポジションを獲得したのは、ライアン・ブリスコー(Team Penske)だった。彼のポール獲得は今季初で、キャリア9回目。ブリスコーの予選アタック4周の合計タイムは1分43秒1747で、平均時速は212.145マイルにも達した。

予選2番手はスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)だった。朝のプラクティスで最速タイムを出していたディクソンはポール候補の最右翼と目されていたが、後に走ったブリスコーが0.4134秒の僅差で栄えあるポールポジションの座を彼から奪い取った。予選3番手はディクソンのチームメートのダリオ・フランキッティで、明日の決勝レースは2列目イン側グリッドからスタートする。
そして、グリッド2列目アウト側につけたのは、1分43秒7156=平均時速211.039マイルの見事なアタック4周を実現した武藤英紀(Newman/Haas Racing)だった。プラクティスでは17番手のスピードしか記録できていなかった武藤だったが、予選ではチームもドライバーも持てる力をフルに発揮した。なお、Newman/Haas/Lanigan Racingは、今回のレースからチーム名をNewman/Haas Racingに変更しているが、武藤を担当するエンジニアやクルーをはじめとするチーム体制には基本的に一切の変更はない。
初めてオーバルレースを戦う佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、初めての単独による予選アタックで11番手に食い込んで見せた。しかも、彼の記録した1分44秒0626=平均時速210.335マイルは、KV Racing Technologyが走らせる3人の中でトップタイムだった。レース前の水曜日、強風の吹く難しいコンディション下で佐藤はルーキーテストをパス。今日はオーバルでの走行2日目だったが、マシンはチームが考える通りのものに着々と仕上げられているようだ。マシンがよければ学習スピードも上がる。佐藤はプラクティスでは21番手のタイムしか出せていなかったが、予選で大きくジャンプアップした。

コメント

ライアン・ブリスコー(ポールポジション)
「プラクティスではディクソンの方がわずかに速かったと思う。だから我々はダウンフォースを減らすことにした。それがポール獲得につながったのだと思う。今日の予選は風も吹いていたのでアタックは難しかった。4周の間にはドライビングの調整も必要だった。アタックの順番が今日は後ろの方でディクソンがどれだけのスピードを出したかは走る前から分かっていた。『彼にポールは取らせない』とアドレナリンが出たよ」

スコット・ディクソン(2番手)
「今年もChip Ganassi Racingのオーバル用マシンはすばらしい。しかし、今日はギア比のセッティングが完ぺきではなく、ポールポジションを逃がすことになった。ポールポジションを争う相手がブリスコーになることは、プラクティスの走りで分かっていた。彼らは予選ですばらしいスピードを記録した。私は2番手となったが、フロントローからのスタートなら文句はない。明日の決勝レースはとても難しいものになると思う。今日とは気温や風などのコンディションが違ってくる可能性もある」

ダリオ・フランキッティ(3番手)
「プラクティスでの我々は予選用シミュレーションを行ったが、マシンのバランスがよくなかった。しかし、予選までにマシンのセッティングを変更。チームの判断が正しく、マシンのハンドリングは安定感のあるものになっていた。ただ、我々の速さはまだ十分ではなかった。明日の決勝レースに向けて、もう少し仕事をしなくてはならない」

武藤英紀(4番手)
「昨年のカンザスで速かったNewman/Haas Racingですから、今年のマシンも期待はありました。プラクティスが1回になり、決勝用セッティングに予定していたよりも時間がかかってしまいましたが、予選用セッティングのマシンは速く、4周を安定したラップで走ることができました。最後の1周はタイヤのグリップ低下に対応したことで少しラップタイムが下がりましたが、4周ずっと全開を保てていました。決勝用マシンはまだ本当の自分好みの状態まで仕上げきれていませんが、今のマシンに大きく変更を加えることなく、できる限りいいマシンにして決勝に臨みたいと思います」

佐藤琢磨(11番手)
「水曜日にルーキーテストがあり、オーバルがどういうものなのかという感触をつかむことができました。オーバルでの予選はまったく初めてで、自分としては比べる対象がないので、今回の自分のアタックの出来が果たしてよかったのかは分かりません。ただ、自分としてはそうした状況で精一杯安定した4周を走りました。マシンはレース用のセッティングを完全に重視して作ってきています。初めてのオーバルレースは、多くの経験を積むことが大切なので、明日は完走を目差してがんばりたいと思います」

ロジャー・グリフィス|HPD レース・チーム・マネジャー
「今回のレースには27台が出場と、インディ500に向けてインディカー・シリーズは勢いを増している。シーズンが後半に入ってからも出場台数の多さは保たれるはずだ。 今日の予選は非常に激しい戦いとなった。そして、上位のグリッドに新しい名前が食い込んできている。雨が降らなければもっと多くのファンが集まり、インディカーらしいエキサイティングな予選を存分に楽しんでもらえたはずだっただけに、朝の雨は残念だった。 明日のレースでは燃費セーブが重要なカギを握るケースも考えられ、トップを走りたがらないドライバーやチームも現れる可能性がある。誰かの後ろを走って空気抵抗を減らせば、燃費を稼げるからだ。接近戦のままレースは終盤まで進み、ゴールに向けて激しいバトルが展開されることになりそうだ」るチームも出てくるだろう」

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