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投稿日: 2010.06.06 00:00
更新日: 2018.02.23 11:30

【Honda】インディカー・シリーズ第7戦テキサス  R.ブリスコーがポールポジションから今季初優勝


June 05 2010, RACE
IZOD IndyCar Series Firestone 550K

2010年6月5日(土)
決勝

会場:テキサス・モーター・スピードウェイ
天候:快晴
気温:30~34℃

ライアン・ブリスコーがポールポジションから今季初優勝
ダニカ・パトリックがキャリア2勝目を惜しくも逃す2位
武藤英紀は12位完走、佐藤琢磨はリタイアで25位

 2010年のIZODインディカー・シリーズも中盤戦を迎えている。第7戦はテキサス州の大都市ダラス郊外でのナイトレース。舞台は全長1.455マイルのテキサス・モーター・スピードウェイ。24度の急なバンクを特徴とする高速オーバルでは、毎年スリリングな接近戦が繰り広げられている。今年も一触即発のバトルを見ようとグランドスタンドには多くのファンが陣取っていた。

 夜の7時半過ぎにレースはスタートした。ポールポジションからスタートし、序盤にトップを走ったライアン・ブリスコー(Team Penske)は、1回目のピットストップで予選2位だったダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)にトップを奪われたが、自信を持った走りでその座を奪い返した。

 フランキッティが後退し、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)も決定力を欠き、エリオ・カストロネベス(Team Penske)はアクシデントでリタイアした。しかし、ブリスコーは楽々と逃げ切れはしなかった。レース終盤、予選8位から大きく順位を上げてきたダニカ・パトリック(Andretti Autosport)が激しいチャージを見せたのだ。目覚しい走りを続けたパトリックはついにブリスコーをパスし、トップに立った。しかし、すぐさまブリスコーが逆襲し、接触ギリギリの接近戦の末にトップを奪還、その後はリードを広げてゴールへ飛び込んだ。

 第7戦目にしてブリスコーは今季初勝利、キャリア6勝目を挙げた。Team Penskeにとっては早くも今季4勝目である。

 パトリックは、2008年のインディ・ジャパン以来となるキャリア2勝目に大きく接近したが、惜しくも2位でのゴールとなった。しかし、これは彼女の今シーズンのベストリザルトで、トップ5フィニッシュも今季初となった。

 3位でゴールしたのはマルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)。先週のインディ500に続いて2戦連続の3位入賞だ。Andretti Autosportはトニー・カナーンが6位、ライアン・ハンターレイも7位と、4台すべてが上位フィニッシュを果たした。

 武藤英紀(Newman/Haas Racing)は予選7位からスタート。序盤からオーバーステアが出て苦戦したが、ピットストップでセッティングを調整し、コクピットでできる調整でもハンドリングを改善しようと奮闘を続けた。クルーたちもすばらしいピット作業で順位を上げるパフォーマンスを繰り返した。チームが一丸となって戦い、武藤は06号車を12位でゴールさせた。

 佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、11番手スタートから16番手まで後退し、そこから11位までばん回と、アップ・アンド・ダウンの激しいレース序盤を戦った。1回目のピットストップを迎える前に佐藤のフロントタイヤはグリップが低下し、20位まで大きく後退。この時のピットストップで佐藤のチームはセッティングを変更し、再び上位を目指して走り出した。順位を上げていこうという矢先の56周目、ターン2でマシンの右リアサスペンションが突然壊れ、外側の壁にぶつかり、リタイアを喫した。

コメント
ライアン・ブリスコー(優勝)
「ポールポジションを獲得し、レースでも勝つことができてうれしい。目標にしていた通りに優勝でき、最大ポイントを稼げたのでシリーズランキングも少しは上がったはずだ。今晩のレースはタイヤの使い方が難しかった。マシンのバランスが悪くならないよう、タイヤを上手に使う走りが求められていた。レース終盤、パトリックがチャージしてきた。一旦は抜かれたが、次の周にオーバーテイクボタンを使って抜き返すことができた。シーズンはまだ中盤に入ったばかりなので、もっと勝利を重ねていきたい」

ダニカ・パトリック(2位)
「インディ500に続いて、今週もすばらしい週末となった。今日は勝つことはできなかったが、満足のいくパフォーマンスを見せることができた。私はずっと変わらず、一生懸命に戦い続けている。チームも同じく、全力を出しきってがんばってくれている。それが今日のようにレースでの結果となって現れ、私はうれしい」

マルコ・アンドレッティ(3位)
「Andretti Autosportがすばらしいチームワークを発揮してくれた。我々のマシンはレースを通して速く、今晩のレースでは持てる力をすべて出しきれたと思う。2度もポジションを大きく落としながら、2度ともばん回してみせた。絶対にあきらめない、という気持ちで走っていた。それが今晩の我々の戦いぶりだった」

武藤英紀(12位)
「今日はピットクルーが本当にがんばってくれました。マシンはオーバーステアでクラッシュしないように走り続けることが大変でしたが、ピットに入るたびに順位を上げてくれるので、それに応えようと一生懸命走りました。我々のマシンにはスピードはあるので、あと少しマシンをよくできれば上位へと食い込んでいけるはずです。今日のようなピットストップの速さがあれば、優勝争いも可能だと思います。次戦のアイオワは2年連続で表彰台に上っているコースですから、いいレースができると思います」

佐藤琢磨(24位)
「これから、という時に突然マシンのフロアが路面に接触し、壁にぶつかってしまいました。スタートから少しして一度順位を下げましたが、オーバーテイクを重ねて順位をばん回。その後にフロントタイヤがグリップを失い、また順位は下がりました。ピットストップでセッティングやタイヤの内圧を変更し、再度ポジションを上げていけると思ったところでのアクシデントだけに本当にくやしいです。次のアイオワのオーバルでいい結果を残したいと思います」

ロジャー・グリフィス|HPD レース・チーム・マネジャー
「ブリスコーはすばらしいハンドリングのマシンを手にしており、見事な今季初優勝を飾った。パトリックは多くの強敵を相手に戦いながらポジションを上げていき、レース終盤にブリスコーとの激しい優勝争いを展開し、一旦はトップに立った。惜しくも勝利を逃したが、彼女の戦いぶりにファンは熱狂した。アンドレッティはインディ500に続いて今回のテキサスでも3位でフィニッシュし、トップコンテンダーとしての地位を確保しつつある。レースを通して緊張感に満ちたバトルが多くのポジションを争って行われていた。非常にエキサイティングな、まさにテキサスならではのレースだった」


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