PRESS RELEASE
2010年5月16日
フォーミュラBMWパシフィックシリーズ第3、4、5、6戦
15歳日本人ドライバー桜井孝太郎選手、初のフロントロウを獲得。
決勝は不運に見舞われながらも、圧倒的な速さを証明。
5月15、16日、マレーシア、セパンサーキットで開催された『フォーミュラBMWパシフィックシリーズ2010 第3、4、5、6戦』に、15歳の現役中学生ドライバー、桜井孝太郎(さくらいこうたろう)選手が参戦しました。
フォーミュラBMWは、F1ドライバーへの登竜門として世界各国の若手ドライバーがしのぎを削るカテゴリーです。F1で活躍するセバスチャン・ベッテル選手、ニコ・ロズベルグ選手、アドリアン・スーティル選手、セバスチャン・ブエミ選手、ニコ・ヒュルケンベルグ選手、ティモ・グロッグ選手、ブルーノ・セナ選手等もその卒業生です。本年度はWRC世界チャンピオンのカルロス・サインツ選手を父に持つ、カルロス・サインツjr選手を始め、世界15ヶ国から24人の若手精鋭が集まり、激しい戦いを繰り広げています。
今回から、ミシュラン・タイヤのコンパウンドが変更され、そのタイヤ特性を素早くつかんだものが勝利の鍵を握ることとなりました。1週間前のF1バルセロナGP前座レースを戦ったカルロス・サインツjr選手を筆頭とするユーロ・インターナショナル・チームの3台が、すでにそのタイヤの経験がある優位性を生かして、練習走行からトップ3を独占していましたが、公式予選では、桜井孝太郎選手がユーロ・インターナショナルの3台に割って入る2番手のタイムを叩き出し、見事、自身初のフロントロウを獲得しました。
第1レースとなるシリーズ第3戦。ポールポジションからスタートしたユーロ・インターナショナルのダニル・クビヤト選手(ロシア)に食い下がった桜井孝太郎選手は、5周目の第1コーナーで接触しながらイン側に飛び込みトップに浮上。しかしその際にステアリング・ロッドと左フロント・サスペンションにダメージを受けてしまい、ハンドリングが悪化。それでもファイナルラップまでクビヤト選手を抑えきったのですが、最終コーナーまであとひとつのコーナーで、ステアリングが効かずコースアウト。それでもコースに復帰しようとしたところ、3番手を走るカルロス・サインツjr選手と接触。右リヤタイヤが吹き飛び、3輪走行となりながらも自力でゴールラインまでたどり着きました。あとわずか数百メートルのところまでトップを力走しながら、初優勝を逃したのです。その悔しさを隠しきれない桜井選手でしたが、スタンドからはその健闘に惜しみない拍手が贈られました。
しかし、その行為が危険とみなされ、予選4番手だった第2レース(第4戦)は5グリッド降格。しかもマシン修復がギリギリとなり、ピットロードクローズド1秒前にコースインする事態となりました。それでも9番手グリッドからスタートした桜井選手は、左右のアライメントすら調整していないマシンで前車を次々とパス。10周レースを5位で終えました。
その結果、翌日の第4レース(第6戦)を5番手グリッドからの出走で、優勝を狙える位置につけたはずでした。しかし….。交換したリヤアンダーウィングが、水平より0.5度規定に違反しているという理由で失格。それによってむしろ最高速度が遅くなっていた状態でしたが、修復後にチェックする時間がなかったチーム側のミスです。頑張った桜井選手に対して、非情にも競技長からは最後尾スタートが言い渡されました。
日曜日、第3レース(第5戦)は、第1レース(第3戦)の結果、15番手スタートとなりました。グリッド中団からの難しいスタート位置ながら、前をいくマシンの混乱を避けつつ、10台抜きの5位入賞を果たしました。
そして第4レース(第6戦)は、最後尾スタートから驚異のオーバーテイクを次々と見せて、まるでカートレースのように各コーナーでバトルを繰り広げ、一時は6番手までポジションをアップしましたが、同じBMWジュニア・スカラシップドライバーのジェシー・ディクソン選手の極度なブロックにあい接触。ポジションをふたつ落として8位でチェッカーを受けることとなりました。優勝は第4戦で初優勝を飾ったカルロス・サインツjr選手。最後尾から16台抜きを見せた桜井孝太郎選手の速さには、関係者の誰もが驚かされました。ドライバーとしてのポテンシャルは充分に証明できた4連戦でした。
●桜井孝太郎選手のコメント
「勝利を目前にしながら、まさに指の間からこぼれ落ちてしまった悔しさは、一生忘れません。ペナルティは受け入れましたが、悔しさを思い切りレースにぶつけ、抜きまくりました。モナコではアロンソが最後尾スタートだと聞いて、頭の中では彼と競争していたような気持ちで走っていました。初優勝を期待してくれたチームやファンの皆さんには申し訳ない気分ですが、この試練を乗り越えたことで一層強くなれた気がします。次のレースでは必ず勝ちますので、皆さん応援してください」
