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スーパーGTニュース

投稿日: 2009.06.22 00:00
更新日: 2018.02.15 13:44

【motoyama.net】Super GT RD4 マレーシア・セパン決勝


2009Super GT RD4
マレーシア・セパン決勝 現地レポート!

6月21日 天候:晴れ 路面:ドライ 気温30℃ 路面温度37℃

2009年スーパーGT第4戦の決勝が、灼熱の国、マレーシアのセパン・インターナショナルサーキットで行なわれた。

マレーシア特有の不安定な天候はこの日も続き、午前中のフリー走行では突然のスコールにスピンを喫するマシンが続出。不穏な雲の動きは、レースでも波乱を巻き起こす予感を抱かせる。MOTUL AUTECH GT-Rは前日の予選で、誰もが予想しなかった3戦連続ポールポジションという偉業を達成している。そんな絶好調の1号車はさらに、セパンのレースで有利になると思われる新兵器、エアコンを搭載し2連勝に挑む。出遅れた2戦分をここで取り戻し、一気に“ランキングトップ浮上”という、大きな期待を背に受け、本山哲はレース開始の時を待った。

灼熱にさらされるマレーシアでは決勝スタート時刻が通常より遅く設定されており、午後4時にレースは開始。
そして波乱はレーススタート直前に、こともあろうか1号車の身に訪れた。コースインの際に、スタートドライバーの本山哲が駆るGT-Rの駆動系にトラブルが発生してしまったのだ。そのままレースをスタートさせることも検討されたが、その後事態が悪化してしまうとノーポイントとなることも考えられる。チームは前戦優勝でようやくタイトル戦線の土俵に上がったばかり、ここで士気を下げるわけにはいかなかった。本山とチームは、マシンを修復しピットからスタートすることを選んだ。グリッドに一旦ついた後、1号車はピットに戻され修復に入る。ピットクルーが素早い作業でマシンをスタート時刻に間に合わせると、1号車はGT500クラス、GT300クラスの全マシンがコントロールラインを通過していった後、第4戦のスタートをようやく切った。

そこから本山は、圧巻のパフォーマンスを見せた。GT300クラス19台のマシンを、わずか3周でかわすと、まずはライバルと同じ土俵にたどり着く。この時点でGT500クラス13位との差は、約30秒。なおも速いペースでギャップを埋めていった本山は、8周目に追いつき13位に浮上。その後もトップにも劣らないラップペースを維持し続け、12位、11位と、どんどん順位を上げていく。そして34周目にピットインし、後半スティントをブノワ・トレルイエに託す。ブノワは10位でコースへと復帰した。ブノワもまた、本山同様に速いペースで前を追い、オーバーテイクを繰り返した。この結果1号車は54周を8位でフィニッシュし、3ポイントを獲得した。
レース中も常に速く、安定したラップペースを維持していただけに、入賞を果たしたとはいえ非常に悔やまれる結果となった。しかし、ウェイトハンデ40kgの状態であっても予選では最速、決勝でも完璧なレースをした1号車への、次戦での期待度は高い。またなによりも、チームの決してあきらめない、強い戦いへの姿勢が、第5戦での活躍を約束させたといえる。
次戦、菅生で再びポール・トゥ・ウィンが達成出来るよう、皆様の変わらぬ熱い声援をよろしくお願いいたします。

本山選手のコメント
「本当にレースは何が起こるかわかりません。スタート前までは順調で2連勝の自信があったのですが、思いがけないトラブルに見舞われてしまいました。でも、(トラブルが)スタート前で良かったのかもしれません。そこからチームもドライバーも素晴らしい仕事をしたおかげで、3ポイントが獲得出来ましたから。この頑張りと、チームの“決してあきらめない姿勢”は、きっと次に繋がると思います。これが結果として身を結ぶよう、第5戦も皆さん、応援してください。」


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