フェラーリのフェルナンド・アロンソは、モナコGP決勝の後半、雨が降った場合はリスクを冒して優勝を狙うつもりだったと語った。しかし雨は終盤に少し降るにとどまり、チャンスは訪れなかった。

 アロンソはレース前半にタイヤをセーブし続け、ピットストップ前のインラップで一気にプッシュしてルイス・ハミルトンの前に出ることに成功した。その後、トップと僅差の3位を走りながら、予想された雨が来た場合は優勝を狙おうと考えていたが、雨が降るのは遅すぎたため、ポジションをキープするしかなかったという。

「残り20周あたりの時に雨が降るかもしれないと言われて、『もし雨が降ったらアタックするぞ』って言っていたんだ」とアロンソはレース後の記者会見で述べている。
「雨が降ったらインターミディエイトに交換する。ドライよりウエットの方が追い抜けるチャンスが高いんだ。リスクを冒すつもりでいたよ。モナコで勝つというのは大きな意味を持つからね」
「だからやる気でいたんだけど、降ってきたのは最後の5、6周になってからだった。その時は、これ以上降らないでくれと祈った。すごく難しい状況だったんだ。上位の2、3台は、次のコーナーがどういうコンディションか予想できない。250km/hでコーナーに向かいながら、そのコーナーがどれだけ濡れているか、全く分からないんだ。それで僕ら全員、ラスト5周の段階では、ポジションをキープしてとにかくフィニッシュを目指そうと思った」

 アロンソは、モナコGPでは優勝はかなわなかったものの、タイトル争いの直近のライバルたちより上の順位を獲得できたので、目標は達成できたと語った。

 モナコGP前にアロンソはセバスチャン・ベッテルと同点のランキング首位に立っており、その下の8ポイント差の3位はハミルトンだった。
 モナコでベッテルは4位、ハミルトンは5位だったことで、アロンソは単独首位となり、3ポイント差の2位にベッテルとモナコウイナーのマーク・ウエーバーが並ぶことになった。

「(モナコでの)僕らの目標は、ランキングで近いセバスチャンやルイスの前でフィニッシュすることだった」とアロンソ。
「1戦1戦、別のドライバーのことを考えなければならない。次はマークだよ。彼はランキング2位になったからね」

 まだフェラーリF2012に速さが足りないことは分かっているが、正しい方向性に向かっていることに満足しているとアロンソは言う。
「今週末はずっと満足できた。昨日の予選結果にはがっかりしたような雰囲気が周囲に少し漂っていたね。フリープラクティスで強かっただけに、もっと上の順位を期待したんだろう。でもチームの人間は皆すごく満足していた。2012年になって初めて2台揃ってQ3に進み、グリッド5番手と7番手を獲得したんだ。1カ月前はQ3に進むのにも苦労していたんだよ。だからすごくいい週末だった」
「今日たくさんポイントを稼げたことで、コンストラクターズ選手権の順位を上げられた。それが嬉しいし、ムジェロテスト以降、マシンアップデートを持ち込むなかで、ずっと維持している流れというか方向性についても満足している」
「シーズン最初にはアップデートの中にはよくないものもあり、少し後れをとってしまった。だから今僕らは、結果やペースではなく──ペースはもっと向上させる必要がある──方向性に満足しているんだ。マシンに導入したものすべてがポジティブに思える。この後の2週間も重要だよ」

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