ヒューストンの市街地を使用して行われるIZODインディカー・シリーズ第17・18戦。5日に行われた第17戦の予選では、オーナーのAJ.フォイトのホームタウンで佐藤琢磨が今シーズン初となるポールポジションを獲得。2番手は、グループAでトップだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。

 アストロ・ドーム周辺のリライアント・パークに特設されたコースで佐藤琢磨がポールポジションを獲得した。今季初、キャリア3回目となるものだ。

 2007年のチャンプカー以来となるリライアント・パークでのレースは、ターン1部分の路面がバンピーに過ぎたため、金曜日の予定されていた第17戦用の予選が土曜日の朝10時30分開始へと延期された。

 バンプをスムーズにするため、金曜の晩に路面が削られ、その確認が土曜日の朝の10分間のプラクティスで行われ、午前11時25分までズレ込んで予選は始まった。

 ダブルヘッダーの最初のレースは、ロードレース用の3段階の予選が行われることとなっていたが、スケジュール変更によって時間的な余裕がなくなったため、2グループ、それぞれ12分間のグループ・セッションに予選方式は変更された。

 グループ分けはクジ引きによって行われ、先に走るグループ1ではウィル・パワーがトップに立った。このセッションではルーキーのトリスタン・ボティエ(シュミット・ピーターソン)がクラッシュしたため、アタック時間がミニマムの5分間に制限された。パワーは赤旗が解除された後に自己ベストを更新してトップをキープ。2番手にはセバスチャン・ブルデー(ドラゴン・レーシング)、3番手には女性ドライバーのシモーナ・デ・シルベストロ(KVレーシング・テクノロジー)が赤旗中断後のアタックで食い込んだ。

 グループ2の予選が始まると、サイモン・ペジナウ(シュミット・ハミルトン)は計測開始と同時にレッドタイヤでコース・インした。他はブラックで走り出し、レッドにスイッチするオーソドックスな作戦を採用した。

 ペジナウはグループ1同様にレッドフラッグが出ることを予想したのだろうが、とうとうそれは出されないまま予選の12分間は終わった。

 琢磨はブラックで走り出しながら、2周目に1分0秒台に入った。この時点でグループ1最速だったパワーを上回ったのだ。そしてすぐさまピットイン。レッドタイヤにスイッチしてコースに復帰した。

 レッドでアタックを続けていたペジナウが琢磨からトップを奪ったが、セッション後半に入ってレッドで走り出した琢磨は、その2周目に1分0秒4535を叩き出し、再度トップへ。そのまま琢磨を上回る者は現れなかった。琢磨のポールは今季初、キャリア3回目で、2011年のエドモントン以来である。

 セッション終了間際、最終ラップにスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が2番手をペジナウから奪い、4番手はジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)のものとなった。

 グループ2の琢磨がトップタイムをマークしたことで、グループ2のドライバーたちがその順位通りに奇数グリッドを与えられ、グループ1のドライバー達が偶数グリッドにつくこととなった。

 予選2番手はパワー。予選3番手にはポイントスタンディングで2番手につけ、逆転タイトルを狙っているディクソン、予選4番手はブルデー、予選5番手はペジナウだ。

 予選を終えた琢磨は、「金曜日はコースの改修が行われ、仮設のシケインを使っての走行だった今朝、10分間のプラクティスでシケインなしのコースを初めて走り、マシンのセットアップが順調に進んでいると確認、良い感触を持って予選に臨んだ。ポールポジション獲得はとても嬉しい。AJも大喜びしてくれた。チームの頑張りのおかげ。ヒューストンはチームの地元なので、開幕前から自分としてもここでの活躍を目標としていた。だからポールは嬉しい。このスタート・ポジションを利用してレースを戦いたい」と語った。

 ポイントトップのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)はグループ1で11番手となるタイムしか出せず、24台中の22位とほぼ最後尾からのスタートとなった。「ガックリだ。シェル・ペンゾイルがスポンサーのイベントだけに尚更のこと……」とカストロネベスはうなだれていた。

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