ウイリアムズF1チームのテクニカルディレクター、サム・マイケルはチームのホームページで、2010年もKERSの開発を続けていくと明らかにした。
マイケルはチームのホームページにおけるテクニカルインタビューにおいて、今季の戦いを評価。ヨーロッパラウンドにおいては、「モンツァではマシンに競争力が無かった。我々は今季、90%の労力をハイダウンフォース向けのサーキットにつぎ込んでいたからだ。しかし、チャンピオンシップにおいては我々は少しもダメージを受けていない」とイタリアGPを除いて一定の評価を下している。
また、ニコ・ロズベルグについては「彼は本当に良い仕事をしてくれた」と評価する一方、中嶋一貴については「一貴は2008年が良い仕事ぶりだっただけに、とてもフラストレーションが溜まる1年になっている」と語る。
「しかし、彼はまだポイントを獲得する可能性はいくらでもある。一貴はポイントを獲るに値するが、近年のF1はとても僅差の戦いだ。ニコと0.3秒差が開いてしまっただけで、大きくグリッドが下がってしまう」
2010年のウイリアムズがどのメーカーのエンジンを積むかについて、マイケルはインタビュアーからの「何かエンジンについて話せることはありますか?」という質問に対し「2.4リッターのV8エンジンであることは間違いないね(笑)。それ以上は何も話せないよ!」と冗談を言いつつも、来季のエンジンに求められる要素として、「今、F1のグリッドに並んでいるマシンのエンジンはどれもパワー、ウエイトとも非常に近いものになっている。しかし、来季は燃料給油が禁止になることがとても重要な要素になるだろう」と語っている。
ウイリアムズはこれまでもKERSシステムの開発を進めてきたが、マイケルは今後もKERSの開発を進めていくことを明らかにしている。
「我々はKERSに関してはこれを支持し、開発を続けてきた。将来、F1も環境対策について周囲からのプレッシャーにさらされることになるだろう。KERSは、このスポーツにおけるポジティブなステップなのだ。来年もレギュレーションの中にKERSは記載されている。我々は来季のFW32に搭載するつもりで、今もシステムの開発を続けているんだ」