今年ウイリアムズF1チームの会長職から退いたアダム・パーが、バーニー・エクレストンからの脅しによってチームを離れたと述べた。
フランク・ウイリアムズから将来の後継者とみなされていたパーだが、今年3月に突然チームを去り、離脱の理由がさまざまな憶測を呼んだ。
最近パーは「The Art of War – Five Years in Formula One」という、F1で過ごした日々についての本を出し、エクレストンとの確執によってF1の世界を去ることになったことを認めたと、ロイターが報じた。
「事の是非はさておき、エクレストンがチームの役員会に対し、私がウイリアムズの上層部にいる限りはコンコルド協定のオファーは行わないと話したと確信し、私はその週に辞職した」とパーは3月25日の出来事に関して記している。
「そういう状況になったため、チームが彼とできるだけ有利な契約ができるよう、私は退任することを決めた。私の退任が発表された翌日にオファーが来た」
パーは、彼が直面していた問題の背景について説明したかったと、ロイターに対して述べている。
「私やチームは基本的な重要な問題のために戦っていた。私がいなくなったからといってその問題がなくなるわけではない」
パーは、フェラーリやエクレストンが推し進めようとしているカスタマーカーを問題のひとつとして挙げている。ウイリアムズのようなコンストラクターは、大金を使ってマシン開発をするにもかかわらず、少ない予算でたとえばレッドブルから提供されたカスタマーカーを走らせる小規模チームに負ける可能性がある。
「このスポーツでは、物事の方向性について決める際に筋が通った深い議論が行われない」とパーは述べている。