HRTのボス、コリン・コレスは、オフスロットル時におけるディフューザーへの排気問題を次のモナコまでに解決しなければ、ライバルチームに対して正式な抗議を行う以外に選択肢はないとコメントした。
ドライバーがスロットルを開けていない時にそうしたシステムを使用することを禁止するとFIAが発表した後、コレスは、スペイン用に開発していたオリジナルバージョンのディフューザー投入を断念している。
しかし、FIAはチームと話し合いを終えた後のレース直前になって態度を一変、その代わりとして、現在F1の意思決定を担っているテクニカル・ワーキング・グループの次の会議で検討することを明らかにした。
だが、この決定をコレスは当然不満に思っており、FIAが“オフスロットル・ブロウンディフューザー”の解釈について当初の見解を維持すべきだと考えている。
コレスはスペインでの抗議の可能性を除外しなかったが、今回チームは直近のライバルであるヴァージンに遅れをとっており、バルセロナ後に抗議したとしても彼らが得るものは多くなかった。
「我々が抗議を検討しなかった唯一の理由は、いかなる決定にも全く関わっていなかったからだ。だが、他のマシンが違法であることは明らかだ」
「我々はチャーリー・ホワイティングの意見に同意しており、それは我々に限らない。モナコの前に禁止されなければ、我々に他の選択肢はないだろう」
彼は“他の選択肢がない”という発言について詳しく説明を求められると、「抗議する」ことだと述べ、次のように付け加えた。
「ポイントは、それが規則に合致していないということが明確に述べられていることだ。我々は、それを慎重に精査した」
「排気ガスを空力に利用することはできない。エンジンやアクセルペダルといった可動装置によって空力に影響を及ぼしてはならないんだ。従って、これは明らかな違法であり、他のチームは大きなアドバンテージを得ている」