IZODインディカー・シリーズに参戦するトニー・カナーン(KVレーシング)は、低迷した2012年のシーズンとは違い、2013年シーズンは素晴らしいスタートが切れたと信じている。
2012年は、3台体制でインディカーに臨んだKVレーシング・テクノロジー。カナーンは、シリーズ9位。チームメイトだったルーベンス・バリチェロは12位で、EJ.ビソは20位と低迷し、厳しいシーズンを送っていた。
今季KVレーシングは、昨年ロータスエンジンを使用し、我慢の一年を送ったシモーナ・デ・シルベストロをチームメイトに迎え、カナーンとの2台体制で参戦。オフの合同テストでも、順調に開発を進めていたふたりは、開幕戦のセント・ピーターズバーグでも速さを見せることとなる。
デ・シルベストロは、予選で3番手を獲得。決勝レースでも表彰台争いを繰り広げるも終盤タイヤを使い果たし、6位でレースを終えた。カナーンもデ・シルベストロに負けずと奮闘し、4位を獲得していた。
カナーンは、チームやデ・シルベストロが求めていた素晴らしいスタートが開幕戦で切れたと語る。
「昨年は、争うことができなかった。だから僕たちはこの開幕戦に集中していたんだ。シモーナは、たくさんのことを証明しなければならなかったと思う」
「チームとして素晴らしい仕事ができたし、まだ良くなるだろうね。レースで勝ちたいし、ふたりとも表彰台に上がりたいんだ。それでも、いい週末だった」とカナーン
HVMレーシングで3年インディカーを過ごしたデ・シルベストロにとって、KVに移籍した今季、カナーンが初めてのチームメイトとなる。2004年にシリーズチャンピオンを獲得したカナーンもデ・シルベストロもお互いを尊重しており、カナーンはいいコンビネーションを生み出してチームを前進させていると語る。
「シモーナはたくさんの活気と明るさをチームにもたらしてくれた。彼女と仕事するのは楽しいね。僕ができるすべての事を彼女に教えるのも問題もない。やる気のある若いガールは好きだからね」
「僕も限界へと挑戦できるし、彼女が非常に速いことも認めている。彼女がチームメイトになる前から、僕はどんな言い訳もしないと言っているだろ? 僕のキャリアには、(アレックス)ザナルディにダリオ(フランキッティ)、(ライアン)ハンター-レイなど強いチームメイトがいっぱい居たよ。彼らはとてもいい人間だったし、彼らに時々勝つことが刺激になった。これが僕の学んだことだよ」
「僕は彼女を打ち負かすだろうし、彼女も僕を打ち負かすだろう。とてもクールだ。彼女は僕が前でフィニッシュしたら気に入らないだろうけどね」