メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、FIAが提示した安価なF1カスタマーエンジン導入案はナンセンスだと批判した。

 2014年から導入されたパワーユニットの価格は非常に高く、小規模チームを苦しめており、また今年はレッドブルが希望どおりのパワーユニット契約を結べないという供給の問題もあった。

 FIA会長ジャン・トッドは、パワーユニットの供給価格の高さを懸念し、これを制限するという提案を行ったが、フェラーリにブロックされた。その後、財政難のチームを救済するため、別仕様の安価なエンジンとの混走案を提示したものの、これも否決された。その代わりにマニュファクチャラーはコストや供給の保証などの問題を解決するための対策を講じることに同意した。

 一方で2日に開催された世界モータースポーツ評議会会合で、F1商業面のボス、バーニー・エクレストンとトッドに「F1の多数の緊急的問題、たとえば統治、パワーユニット、コスト削減といった問題に関する勧告と決断を行うための権限」が与えられることが決まった。トッドとエクレストンは来年1月31日までに結論を固める意向を示しており、エクレストンはよりパワーがあり今より安価な新しいエンジンを導入すると述べている。

 ウォルフは、安価なクライアントエンジンをF1に導入するのは間違っていると語った。

「インディペンデントエンジンというのは全くナンセンスだ」とウォルフが語ったとSpeedweekが伝えた。

「市販車にはハイブリッドシステムが導入されており、レースでもこれを使用していく。今のエンジンデザインこそ、最もエキサイティングなテクノロジーだ。内燃機関に多少ハイブリッドの要素が加えられている」

 F1パワーユニットマニュファクチャラーは、来年1月15日までに、コスト問題を解決するための案を提示しなければならず、議論を始めている。

「1月には今の構造をベースにしたコンセプトを提出する」とウォルフ。

「間違っていた要素を修正するつもりだ。F1はもっと大きなサウンドを出すべきだし、もっと人を興奮させるものであるべきだ。パワーが大きくトップスピードが速いマシンを走らせなければならない」

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