今年はF1から離れてDTMに参戦することを決めたティモ・グロックが、マルシャが2012年最終戦でランキング10位の座を失ったことが、チームとの契約を解消する大きな原因となったと示唆した。
グロックはマルシャとの契約を有していたものの、1月後半になってチームはグロックの離脱を発表した。2012年のコンストラクターズランキング10位のポジションを逃したチームは、厳しい経済状況のなか、サラリーを支払わなければならないグロックの代わりにスポンサーを持ち込めるドライバーを雇うという決断を下した。
グロックはすでにBMWから今年のDTMに参戦することを発表している。
ドイツのSpeed-Academyのインタビューにおいて、マルシャとの将来に問題が生じるかもしれないといつ気付いたかと聞かれたグロックは、2012年最終戦で、それまで維持してきたランキング10位をケータハムに奪われた時だと語った。
「最終戦ブラジルの後、不安を感じた。それまでずっと(コンストラクターズ)10位を維持できると期待していたんだ」とグロック。
「(ランキング10位を失った)その時点で(不安を)感じ始めた。こういう問題が自分自身に起きるのではないかと心配し始めた」
「チームが僕のところに来て、極めて明白かつ率直に状況を説明した。いろいろ考えた後、チームと話し合いをし、選択肢について検討した。そして今のチームの経済状況を理解し、期待していたような前進を成し遂げるのが難しそうだと分かった。僕らはいいベースを築けていたし、新車は一歩前進したものになると信じている。でも重要なのは大きな前進を果たすことだ。ランキング10位の座を逃したことで、本当に大きな前進を期待するのは難しいと悟り、自分の将来について考えた」
「(チームの前進のために)心血を注いできたから悲しい。僕はチーム立ち上げの時から関わってきたからね」
「僕はチームとその従業員たちに、活動を続けられる可能性を提供することを決めた。チームが力をつけ、前進できるよう祈っている。ここ数年の僕の働きが報われれば嬉しい」
将来またF1に戻ると思うかとの質問に対してグロックは、今後のことは分からないが、今年はDTMでの活動に集中していくと答えた。
「今後何が起こるのかは、分からない。常にいろいろな可能性を考えていくけれど、今はBMWとの活動に100パーセント集中しており、2014年とか2015年のことは考えていない」