17日に開催されたIZODインディカー・シリーズ第3戦ロングビーチ決勝。伝統のグランプリ・オブ・ロングビーチでマイク・コンウェイ(アンドレッティ・オートスポーツ)が、インディカー初勝利を収めた。2位にはライアン・ブリスコ(チーム・ペンスキー)、3位ダリオ・フランキッティは3戦連続表彰台を獲得。佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)は、22番手スタートから着実に順位を上げたが、終盤上位を走行中にヒットされで左リヤタイヤをパンク。21位でレースを終えた。

 第37回トヨタ・グランプリ・オブ・ロングビーチのウイナーはコンウェイとなった。マイケル・アンドレッティのチームに移籍して3戦目、インディカー・デビューから26戦目でのキャリア初勝利である。

 摂氏19度と予想より低い気温で迎えた決勝。レースはポール・ポジションからスタートしたウィル・パワー(ベライゾン・ペンスキー)のリードで始まり、彼に果敢にアタックをし続けたのが昨年度ウイナーで、今年も予選2番手だったライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)だった。しかし、予選12位からハードタイヤでスタートしたブリスコが、中盤のスティントにソフトタイヤを投入した作戦でアドバンテージを手に入れ、トップを走った。2位にはハンター-レイが浮上し、パワーは3番手へと後退した。

 今年から採用されている2列でのリスタートは、ロングビーチではかなり危険なものとも考えられていた。そして、レースが終盤を迎えた66周目のリスタート直後、ターン1でエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がブレーキングをミス。あろうことかパワーに接触し、2台はそろってスピン&ストップ。オリオール・セルビア(ニューマン・ハース)は接触をさけてコースオフしたために後退し、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)はペンスキー勢の接触のとばっちりでフロント・サスペンションを壊した。

 最後のリスタート時のオーダーは、ブリスコ、フランキッティ、コンウェイの順。コンウェイはリスタートしてすぐにフランキッティをパスし、次の周にはブリスコも凄まじい勢いで抜き去り、6秒以上の大差までリードを広げ、堂々たる初優勝を飾った。アンドレッティ・オートスポーツも今季初勝利、そして、ロングビーチでの2年連続優勝を記録した。

 2位はブリスコ、3位はフランキッティ。4位にはニューマン・ハースのルーキー、ジェイムズ・ヒンチクリフが入賞した。パワーは10位、カストロネベスは12位でのゴールとなった。

「中盤は燃料とタイヤをセーブしての戦いで、最後にクリーンなパスを幾つか重ねて勝つことができた。最後のピットでレッド(ソフトタイヤ)を装着すると、マシンは命を取り戻したかのように速くなった。トップに立ってからも限界の走りを続けてゴールを目指した」とコンウェイは語った。

 予選22番手だった佐藤琢磨は、パワーとカストロネベスが接触したリスタートを10位で迎えていた。ハードタイヤでスタートし、燃費セーブを徹底する作戦が功を奏して順意をレース終盤に上げることに成功したのだ。しかし、ストップしていたパワーたちのマシンの横をすり抜けた後、ターン6でグラハム・レイホール(チップ・ガナッシ)がリヤから突っ込んできて、琢磨のタイヤをカット。ブレーキが効かずに琢磨はタイヤ・バリアに突っ込んだ。レース復帰までには4周もかかり、琢磨のフィニッシュは21位となった。

「本当に残念。トップ6が見えていた。燃料、タイヤの心配はなく、プッシュ・トゥ・パスも14回とか残していて、イケイケムードになった。その矢先だった」と琢磨は悔しがっていた。そして、「まだマシンはトップグループと戦えるレベルにはないけれど、トップ10を戦えるところには持っていけた。今日のレースでは自分たちの課題も見えた」と次戦以降の戦いに琢磨は闘志を燃やしていた。

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