BMWザウバーは14日、ペドロ・デ・ラ・ロサに代えて現ピレリのテストドライバーであるニック・ハイドフェルドを次戦のシンガポールGPから起用すると発表した。
契約期間は今月17日(金)から今シーズン末までで、これにより鈴鹿での日本GPも小林可夢偉とハイドフェルドのコンビということになった。
ハイドフェルドは古巣ザウバーへの復帰について次のように語っている。
「いいマシンを手に次のシンガポールGPからレースに復帰できることになり本当にうれしい。過去7年をこのチームで過ごしているので、自分の家に帰ってきたよう気分だ。すぐにリラックスできると思うし、早くマシンに馴れる手助けにもなるはずだよ。私を信頼し、起用してくれたペーター・ザウバーには感謝したい」
一方、シートを失うかたちとなったデ・ラ・ロサは驚きを隠せない様子だ。
「チームの決定には驚いている。しかし、私はこの決定を尊重するつもりだし、残るシーズンでの幸運を願っている。私は2011年もF1に留まるつもりだ」
ハイドフェルドは先日、来年からF1のタイヤサプライヤーになるピレリのテストドライバーに就任しており、すでに何度かテストも経験していることから、新しいタイヤの知識を持つ貴重なドライバーとして、存在が再びクローズアップされていた。今回ザウバーはとりあえず今シーズン末までの契約を結んでいるが、チームが来シーズン用のマシン開発にハイドフェルドの経験を活かそうとしていることは想像できる。
チーム代表のペーター・ザウバーはハイドフェルド起用の理由を、「マシン評価のさらなる判断の手助けになる」としている。