アレックス・ザナルディのCART時代のボス、チップ・ガナッシやWTCC時代のチームメイトであるアンディ・プリオールなどが、ロンドンパラリンピックで金メダルを獲得したザナルディの活躍を称賛した。
チップ・ガナッシの元で二度のCARTチャンピオンを獲得したザナルディは、2001年、CARTのラウジッツリンク戦でのクラッシュで両足を切断する重傷を負うものの、WTCCなどのレースに復帰。2009年からはレースを引退し、ロンドンで開催されているパラリンピックに出場し、ハンドサイクルクラスの16kmのH4タイムトライアルで金メダルを獲得した。
ザナルディの活躍に対しガナッシは、「これまでアレックスとともに多くの勝利を勝ち得てきたが、こんなに彼を誇りに思ったことはないよ。彼がすることに驚きはしないね。彼は、真の競争心を持った素晴らしい人間なんだよ。インディカーだろうが、ハンドサイクルだろうが、彼はいつも素晴らしい競争者だ」
「アメリカで一緒にやっていた時に彼が示してきた才能を、我々はすべて知っている。そして今回、彼は違う世界で、真の無敵の精神を示したんだよ」と称賛。
ザナルディは、最近インディ500参戦に興味があり、元チームメイトでKVレーシングの共同オーナーであるジミー・バッサーが彼を走らせるのではと話題になっていることにガナッシは、「バッサーはそのアイデアに熱心だね」とコメントするものの、“ただの話”にすぎないとすぐに付け加えている。
またWTCC時代に所属していたBMWのモータースポーツディレクターのイェンス・マルカルトは、ザナルディに対し「実に優れたアスリートで、公約と献身を達成できる完璧な成功例だ」とコメント。
元チーム・メイトでWTCCのチャンピオンであるアンディ・プリオールは、「アレックスがパラリンピックを目指したいと明らかになったとき、彼ならすぐにうまくやり遂げれると思ったよ。アレックスは、チャレンジが好きで、不可能なことを取り除くことができる。彼を知っているすべての人がとても誇りに思っているし、おめでとうと言いたいね」と語っている。
フォルクスワーゲンのモータースポーツディレクターであるヨスト・カピートも「心の底からアレッサンドロを祝いたい。彼のキャリアはユニークだね。ラウジッツリンクの事故の後も、彼は常に前を見続けていた。運命の厳しい風に対しても、多くの勇気をもって夢を実現させることが可能だと証明してくれたんだ」とコメントしている。
ザナルディは、パラリンピックでまだふたつの競技を残しており、さらなる活躍が期待される。