シトロエン・レーシングは7日、2014年のWTCC世界ツーリングカー選手権を戦う同チームに、イバン・ミューラーを迎え入れたことを正式に発表した。
フランス人ドライバーのミューラーは、2008年、10年、11年にシリーズチャンピオンを獲得しており、WTCCでの優勝回数、獲得ポイント、ポールポジション獲得数、最多リードラップなどの多くの記録を樹立。シボレー・クルーズで参戦している今季もドライバーズ選手権を独走しており、次戦ソノマ(アメリカ/9月7〜8日)の第9戦で4度目のタイトル獲得も視野に入れている。
「クロスカントリーラリーやWRC(世界ラリー選手権)での輝かしい歴史の中で、シトロエンは常に最高のドライバーを求めている」と、シトロエン・レーシングのチーム代表を務めるイブ・マトンは語っている。
「シトロエン・レーシングはWTCCにおいて新たなチャレンジをはじめる。イバンのような経験豊富なドライバーのチーム参入は、そのゴールへの近道とも言えるだろう。今季の成績からもわかるように現在の彼は最高のパフォーマンスで勝利を重ねており、勝利への欲求はかつてないほど高まっている。また、彼はセバスチャン・ローブのよいお手本ともなってくれるだろう。彼らは同郷で古くからの知り合いでもある。お互いを高め合うことでチーム内での良い相乗効果が生まれることを期待している」
ツーリングカーレースで、過去に5つのマニファクチャラーから参戦した経験をもつミューラーは、今回の移籍について次のように語っている。
「来シーズンからシトロエン・レーシングの一員として参戦できることを誇りに思っている」とミューラー。
「ひとりのラリーファンとして、いつもシトロエンとセバスチャンの活躍を楽しみにしていた。ラリーで輝かしい記録をもつシトロエンが、新しいカテゴリーで得るものは多いだろう。規制の多いレースの世界において、私はこれまでも経験の少ないチームで戦ってきたので、素晴らしいチームづくりに貢献するために私の持つ知識を最大限に発揮したいと思っている」
今回、シトロエンとミューラーが結んだのは2年契約。彼は、シトロエンの2014年型マシン『C-エリーゼWTCC』をバル・ドゥ・ビエンヌ・サーキットで初テストしたのち、2014年に向けたプログラムをスタートさせることになっている。