ミハエル・シューマッハーは、2010年F1に厳しいバジェットキャップを導入しようとしているFIA会長マックス・モズレーに対し、“重要なマニュファクチャラーが大きな変更を受け入れることを期待してはならない”と述べ、“一日にして世界を変えることはできない”と主張した。
来年のエントリーリストの発表が迫る中、FIAとFOTAはいまだ合意に至っておらず、既存チームではウイリアムズとフォース・インディアを除く8チームは、条件付きのエントリーをするにとどまっている。
「今僕らが直面している状況はあまり素晴らしいものとはいえない」というシューマッハーのコメントがフェラーリのウェブサイト上に掲載されている。
「これは僕の人生のほとんどの時期を過ごしたスポーツであり、本当にこのスポーツを愛しているだけになおさらだ。そこで起こっていることは、あまり素晴らしいとはいえない」
「フェラーリは非常に重要な名前を持つチームであり、このスポーツにおいてとても大きな存在である。このスポーツによってビッグになったわけだが、同時にこのスポーツを発展させてもきた。F1にとってフェラーリがどういう意味を持つのかを考えると、彼らが互いの存在なしに、そして昔から参戦している他のマニュファクチャラーなしに、存続できるとはとても思えない。彼らは何とかして解決法を見つけださなければならない。その解決法はF1を今の状態にまで育て上げたチームにとって受け入れられるものでなければならない」
「大幅な変更がこういう重要なマニュファクチャラーに受け入れられると期待してはならない。もちろん、目標はあり、コストを削減したいのは確かだが、それは段階的に行うべきだ。共にじっくりと和解への道を見つけなければならない。彼らにはそれができると僕は信じている。大手トップチームが、その時その時ですべてが引っ繰り返るような規則を支持するなどと期待してはならない。変化は、一気に行うのではなく、段階的に行うべきだ。一日にして世界を変えることなどできない。そんなことは不可能だ」
