ミハエル・シューマッハーの長男、ミック・シューマッハーの去就がドイツで話題となっている。
ケルンのローカル新聞『Express』はミックがフェラーリの若手育成を担うイタリアの名門チーム、プレマパワーへ移籍する可能性があると報じた。2015年はオランダのファン・アメルスフールト・レーシングからドイツF4へ参戦していたが、シーズン終了後にモンツァでプレマパワーのシークレットテストに参加。そのテスト前にはフェラーリの本拠地マラネロを訪れ、かつて父ミハエルのチーフエンジニアを務めていたルカ・バルディセッリと面会。その後バルディセッリはフェラーリを離れることになったが、当時は若手育成プログラム、フェラーリ・ドライバー・アカデミー代表を務めており、ミックのサポートについて話し合いがあったと見られている。
『Express』紙がプレマパワーのチーム代表アンジェロ・ロシンを直撃したところ、チームはミックが加入する可能性を認め、1月上旬にミック本人とマネージャーを務めるサビーネ・ケームを交えて話し合うと語った。なお、ミックが2015年に所属していたファン・アメルスフールトの代表フリッツ・ファン・アメルスフールトは「我々はケーム女史の決断を待つだけだ」とコメントしている。
一方でミックの伯父にあたるラルフ・シューマッハーは今季ドイツF4のHTPジュニアチーム・アンガーの代表を務めている。こちらはメルセデスと関係の深いチームで、すでにドライバーひとりを昨年末に発表。元F1ドライバーのベルトラン・ガショーを父に持つ16歳のルイス・ガショーがフランスF4から移籍することが決まっている。もうひとつのシートは現在も空席で、ラルフが兄ミハエルの代わりに、甥ミックの育成を担当するのではないかとも噂されている。
シューマッハーの息子として注目を集め、フェラーリとメルセデスの育成プログラム入りが囁かれるミック。偉大な父の威光もあり、今季も恵まれた環境でレースできそうだが、昨年デビューしたドイツF4ではシリーズ10位。どこで走るにせよ今季は昨年以上の結果を出したいところだ。