将来が危ぶまれているイギリスGPだが、意外な形で開催が確定するかもしれない。ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)がシルバーストンでのイギリスGPを継続させるために、同サーキットをバーニー・エクレストンに売却するとかもしれないという推測が出てきたのだ。

 2010年からイギリスGPを開催するドニントンパークでは問題が続出している。F1基準のサーキットへの改修への融資を予定していた銀行がプロジェクトから手を引き、サーキットオーナーからは借地料の未払いで訴訟を起こされ、安全面の問題でレーシングライセンスが発行されず、いくつかのレースが中止あるいは延期される事態も生じた。
 1億ポンドの再開発プロジェクトの責任者であるドニントン・ベンチャーズ・レジャー・リミテッドの会長、サイモン・ジレットと会合を持った後、エクレストンは、2010年はイギリスGPは開催されないかもしれないと語った。
「ドニントンでの工事が開催に間に合わなかったら、我々としては1年飛ばしても構わない」とエクレストンはザ・タイムズに語った。
「私はイギリスGPを失いたくはない。それは我々が最も避けたい事態だ。しかし、シルバーストンで開催することはあり得ない」
「彼ら(ドニントンパーク)は、しっかり準備を整えていくだろう。物事に対処していくはずだ。負債は解決されるだろうから、それは問題にはならない。銀行からの融資についても期待できそうだ」

 エクレストンはシルバーストンのオーナー、BRDCと金銭的な問題に関してこれまで真剣に話し合ってはおらず、このサーキットの施設を繰り返し批判している。しかし、ガーディアン紙によると、クラブのメンバーにあてた親展書の内容がリークされ、それによるとチェアマンのロバート・ブルックスがシルバーストンを売却する提案を行ったようだ。
 もしエクレストンが買収に応じれば、今年のイギリスGPはシルバーストンで行われる最後のグランプリにはならない可能性がある。

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