2009年F1第5戦スペインGPの初日フリープラクティスが終了し、1回目のトップ、ジェンソン・バトンや2回目のトップ、ニコ・ロズベルグをはじめ、各ドライバーが、それぞれの1日について語った。
2009年F1第5戦スペインGP金曜日ドライバーズコメント
1 ルイス・ハミルトン（マクラーレン） フリー走行1＝14位／2＝13位
僕らにはまだ長い道のりがあるようで、何の進展も感じられなかった。明日はQ3に進出するにはかなりのハードワークが強いられると思う。プッシュはしているが、残念なことに僕らが試したアップデートは僕にはうまく機能しておらず、クルマは改善されているようには感じられなかった。ターン3とターン9で多くのタイムをロスしている。ハイスピードコーナーでは、他のチームのようにスピードを持続させることができないんだ。でも、僕らは自分たちの戦いをするだけだよ。
2 ヘイキ・コバライネン（マクラーレン） フリー走行1＝19位／2＝14位
最初のセッションではギヤボックスに問題を抱えてしまった。油圧系のトラブルが原因だった。幸運にも2回目のセッション開始直後に修理できたので、走行時間を多くロスすることはなかった。自分たちの前進には満足している。新しいパーツは間違いなく機能していると思う。バーレーンGP以来、テクニカルパッケージは改善されていると思うが、明日にならなければ、ライバルたちと自分たちのペースを比較することはできない。
3 フェリペ・マッサ（フェラーリ） フリー走行1＝9位／2＝15位
この数週間僕らは素晴らしい仕事をして、クルマは改善された。でももちろん、他チームもただ手をこまねいていたわけではない。今日の順位を正しく解釈するのは難しいし、実際の力関係を表しているとは思わないので、僕らが進歩を遂げられたかどうかを判断するのは、明日の予選まで待つ必要があるだろう。今日は日曜日のレースに向けて作業をした。最後のランではトラフィックにつかまりタイムをロスしてしまった。でも、重要なのは明日のパフォーマンスだ。予選で最終パートに残るために全力を尽くして、いいグリッドポジションを得ることが目標だ。
4 キミ・ライコネン（フェラーリ） フリー走行1＝11位／2＝10位
マシンのパフォーマンスという点では間違いなく前進できた。空力のダウンフォースレベルが大きく上がったと感じることができるし、まさしくこれが僕らに必要な要素だった。もちろんまだ金曜日だし、物事を結論付けることは難しいが、トップのマシンとのギャップが縮まっていることが実感できた。前戦同様に、ソフト側のタイヤではいい状態だが、ハード側のタイヤはちょっと難しい。今日はレースへの準備に集中したので、明日の朝は予選に向けた作業をする。全体的に今日の内容には満足している。
5 ロバート・クビカ（BMWザウバー） フリー走行1＝3位／2＝16位
今日は特別な金曜日だった。なにせたくさんの新しい空力パーツがあったからね。セットアップに多くの時間を割き、いろいろな変更にもトライした。これからデータを分析して、クルマのポテンシャルを最大限に引き出せるようにしたいね。それと、いつもの金曜日同様に、ふたつのタイヤコンパウンドを比較したが、オプションタイヤの方がパフォーマンスがいいと気付くまでたいして時間は掛からなかったよ。
6 ニック・ハイドフェルド（BMWザウバー） フリー走行1＝4位／2＝17位
残念なことに、午前中最初のセッション中にいくつかの問題を抱えてしまい走行時間をロスした。プログラムをしっかり行えたのはセッション終了間際になってからだった。新しいパッケージのマシンが投入された初日だったし、僕にとってはKERSを外して走行する初めての機会だったから、走行時間は特に重要だったんだ。午前中にわずかな走行時間しかなかったことを考えれば、2回目のプラクティスではマシンの準備において大きく前進できた。まだ改善の余地は残っていると思うよ。
7 フェルナンド・アロンソ（ルノー） フリー走行1＝17位／2＝3位
プラクティスセッションは興味深かった。今週初めて導入した新しいパーツを評価しなければいけなかったからね。最初のセッションでは十分なグリップが得られなかったため僕らはちょっと苦しんだが、午後になるといい方向性をつかめ、ラップタイムを向上させるアイデアを見つけられた。ただ、今日はまだ金曜日なので、明日に向けては現実的な見方をする必要があるが、良い予選になる自信はある。日曜日に向けての目標はいつもと同じで、可能な限り多くのポイントを稼ぐことだ。
8 ネルソン・ピケ（ルノー） フリー走行1＝7位／2＝8位
新しい開発パーツとタイヤを評価し、典型的なプラクティスデイとなった。クルマのセットアップにはまだ満足できていないので、明日の午前中にはそれを優先して行う必要がある。そうすればいい状態で予選に臨めるだろうし、できればトップ10には入りたいね。
9 ヤルノ・トゥルーリ（トヨタ） フリー走行1＝2位／2＝19位
明日の予選に備え、金曜日にいつものように、タイヤとセットアップのテストをこなした。また、タイヤをはじめとしたあらゆる面で、どのような戦略をとるかということを念頭に、フリー走行を行った。タイヤのテストはかなりうまく行ったが、データを分析した上で、様々なことを決めなければならない。クルマは完璧ではなく、もっとバランスが良くなればいいと思う。しかし、予選のときの、サーキットのコンディションは変わるだろうし、あまり心配していない。明日の朝、また見てみたいと思う。
10 ティモ・グロック（トヨタ） フリー走行1＝8位／2＝18位
正直に言えば、今日はあまりいい日ではなかった。1回目、2回目ともタイヤを使いこなすのに苦労し、何が問題なのか見出すのが難しいところもあった。結果を分析し、明日の予選に向けて、もっと改良を重ねなければならない。今日のフリー走行は満足行く出来ではなかったが、あきらめてはいない。問題解決のために、ベストを尽くす。
11 セバスチャン・ブルデー（トロロッソ） フリー走行1＝15位／2＝11位
ここバルセロナに新しいパッケージを持ち込んできて、以前までのレースよりもさらに良いポテンシャルを得られるはずだ。ただ、残念なことにいくつかの問題が発生したため、今日はそのパフォーマンスを完全に引き出すことはできなかった。それにもかかわらず午前中に30周、午後に30周の計60周を走行でき、多くの走行データを集めることができた。明日の予選と日曜日のレースに向けて、クルマの良いセットアップを見つけるための作業をうまく行いたいね。
12 セバスチャン・ブエミ（トロロッソ） フリー走行1＝18位／2＝9位
朝のセッションが、新しいエアロコンポーネンツを試す最初の機会だった。朝のセッションは路面の状態がまだよくなかったし、ライバルたちがどれほどの燃料を搭載しているのか、またどのタイヤを装着しているのか分からないので、この新しいパーツがどれだけ効果的なのかを語るのは難しい。でも、全体的な感触はポジティブだし、方向性も間違っていないよ。午後になると、リヤブレーキに問題が発生した。不運にもセッションが始まった直後に問題が起こったため、チームが修理を終えるまで走行時間を失ってしまった。週末をスタートさせるには決して理想的な状態ではなかったが、この状況に対応していくしかない。2回目のセッションから得られた自分のデータ同様に、ブルデーのデータも分析して、明日の路面の改善具合も考慮しなければね。明日は最善を尽くして何とか挽回したいね。新しいパッケージを装着したマシンは間違いなくポテンシャルはあるが、それを最大限引き出すには1レースだけでは十分ではないだろう。
14 マーク・ウエーバー（レッドブル・レーシング） フリー走行1＝12位／2＝5位
またもタイムが接近している初日になったと思わないかい？ もちろんみんなこのコースのことは良く知っているから、ここでは毎回すごく接近した戦いとなる。でも、僕らの2回目のプラクティスはすごく良かった。1回目はそうでもなかったが、2回目は良くなったし、クルマにいい感触を得られた。プラクティス2回目の最後の走行でちょっとした問題を抱えたが、チームはそれが何なのかすでに把握している。チームスタッフは素晴らしい仕事をしてくれたし、今夜分析するための十分なデータを得られた。すごくいい状態にあると思うよ。
15 セバスチャン・ベッテル（レッドブル・レーシング） フリー走行1＝13位／2＝7位
とてもノーマルな金曜日だったけれど、唯一無線にトラブルがあって、スペインのタクシードライバーたちに話しかけられたみたいなんだ！ それ以外は、いたって平凡な金曜日だった。多くの周回を重ね、新しいパーツを試した。これらについては答えを得たと思うけれど、明日の予選と日曜日に向けてライバルたちとの力関係を確認するためにもデータを比較する必要がある。自分自身が改善できる箇所もあるし、チーム全体が改善できるエリアも残っているから、自信はある。ハードな仕事をして、明日はさらに力強い状態で戻ってくるよ。
16 ニコ・ロズベルグ（ウイリアムズ） フリー走行1＝6位／2＝1位
今日は新しいエアロパーツを装着して初めての走行だったが、すべてうまくいったようだ。この新パーツにより1周でコンマ数秒は速くなっているし、間違いなく前進している。他のチームも新しい開発パーツを持ち込んできているから、明日の予選でどうなるか見物だね。それと、タイヤの評価も行った。まだ正しい方向性がはっきりしていないから、作戦がとても重要になってくるだろう。レースでは戦略がものを言うことになると思うよ。
17 中嶋一貴（ウイリアムズ） フリー走行1＝5位／2＝2位
とてもいい1日だったし、すべてのアップデートがうまくいっているようだ。ハードタイヤでは十分なグリップを得ることは難しいことが分かったから、僕にとってはソフトタイヤがアドバンテージになる。この後は明日の予選に集中する必要がある。
20 エイドリアン・スーティル（フォース・インディア） フリー走行1＝20位／2＝20位
残念なことに、午後のセッションでは燃料タンクにトラブルが発生したためまったく走行できなかった。セッション内に修理ができなかったんだ。ただ、冬のテストで今週末のセットアップのための情報はつかんでいるので、明日の予選に向けてはそれほど大きな問題にはならないだろう。1回目のプラクティスは問題なかった。今週末のタイヤをテストしたよ。ソフトタイヤでは少し苦労したし、最終的なタイムには満足していないが、ジャンカルロは多くの周回をこなせたので、どの方向性に行くべきか分かっているよ。
21 ジャンカルロ・フィジケラ（フォース・インディア） フリー走行1＝16位／2＝12位
可変フロントウイングでの走行は良かったし、ドライブがかなり楽になったと思う。まだ低速コーナーでのアンダーステアに苦しめられていて、もっとトラクションが必要な状態だが、プログラムを全部終えることができたし、多くの周回をこなすこともできた。開発を進めるためにいい仕事ができていると思うが、今の目標はレースを最後まで走り切ることで、その結果どのポジションにいるかを見極めることだ。
22 ジェンソン・バトン（ブラウンGP） フリー走行1＝1位／2＝6位
クルマのバランスは、新しいエアロパーツを装着した状態では決して良くはなかった。今日はグリップに悩まされ、フラストレーションが溜まったが、その理由をすでに把握していると信じている。ルーベンスが良いデータを集めてくれたのはよかった。今夜それを分析し、明日はさらにポジティブになるはずだ。
23 ルーベンス・バリチェロ（ブラウンGP） フリー走行1＝10位／2＝4位
いい初日になった。今日は今回持ち込んできた新しいエアロパッケージの評価に集中した。この新しい開発パーツを装着する前に、午前中はベースラインのデータを得るために現状のパッケージのまま走行した。初期のフィードバックはいい感じで、クルマの感触もバランスも良い。今夜貴重な走行データを評価するためにややコンサバなプログラムで走行した。
