FIAは、7日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で決定した2012年のF1スポーティング・レギュレーションの変更点を明らかにした。
まず2012年のマシンは、ウインターテストに臨む前に、定められたクラッシュテストの審査をパスしなければならなくなった。一方で、これまで若手ドライバーテストに制限されていたシーズン中のテストは、3日間の日程が組まれることになった。
レースでは、セーフティカー出動の際に、周回遅れのマシンがその遅れをとり戻し、隊列の後ろに加われることに。これによってレースリーダーを先頭とする上位勢はリスタートで遅いマシンに邪魔されることなくクリーンなスタートを切ることができる。
またレースは、無秩序に長い中断が起きることがないよう、最大でも4時間までと保証された。
ドライバーは、ポジションを守るためのライン変更の後で、再びレーシングラインに戻ることはできない。さらに、レース中断時にピットレーンに入っていたマシンは、レースが中断した際に元のポジションでグリッドに合流できることになった。
タイヤの使用ルールも若干変更された。以前は3セットのみだった初日の使用タイヤは、最初のフリー走行から割り当てられたすべてのタイヤを使用することができる。
また、正当な理由もなくドライバーがトラックを離れることも禁止事項となった。これにより、レコノサンスラップおよびインラップで時間と燃料を意図的に節約するためのシケインカットを防止している。
WMSCはさらに、元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーがシングルシーター委員会の新会長に任命されたと発表している。