日本最高峰のフォーミュラカーシリーズ、全日本選手権スーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーションは24日、8月23日〜25日に予定されていた韓国・インジェでの第5戦について、開催を中止すると発表した。
韓国の首都ソウルから車で2時間半ほど、江原道麟蹄郡に建設されたインジェ・スピーディウムでは、2011年7月にJRPの白井裕社長から、2013年のスーパーフォーミュラ開催に向け交渉開始であることが明らかにされ、その後交渉が本格化。2年近い交渉を経て、今年3月には韓国側の関係者が東京を訪れ、正式に開催に向けた調印が結ばれていた。
そんな中、インジェ・スピーディウムでは5月にサーキットが完成。5月26日には、日本のスーパー耐久第2戦がサーキットのこけら落としとして開催された。ただし、この時点でスーパーフォーミュラ開催に必要なFIA国際自動車連盟から発給されるグレード2の認可は通っておらず、8月下旬の開催に向け、サーキットの改修が必須となっていた。
しかし、インジェ・スピーディウム側の運営母体における体制の変更等により、準備作業が難航。7月の第3週末に、インジェ側から再度体制変更の告知があるとともに、“諸般の事情”により、JRPに対して開催を中止したいという申し入れがあったという。
JRPとしてはこれまで、韓国人ドライバーの参戦に向けた協力を行うなど開催に向けた取り組みを推進してきたが、開催まで1ヶ月という時間的な制約下でこれ以上の作業遅延はチームをはじめ各方面に迷惑をかけるという判断をもって、遺憾ながら開催中止申し入れを受諾することを決定したという。
今季のスーパーフォーミュラはインジェ戦を含め全7戦が予定されており、FIAに対しても7戦でカレンダー申請がされている。JRPでは今回の中止にともなう代替レース開催や、来シーズン以降の海外展開について、関係各方面と協議を行い、検討していくという。
なお、スーパーフォーミュラ第5戦インジェの2週間前には、同じく国際格式のレースであるアジアン・ル・マン・シリーズ第1戦がインジェで予定されているが、こちらについてはまだアナウンスがされていない。