ヒューストンでのダブルヘッダーを終え、IZODインディカー・シリーズの2013年シーズンは、いよいよフォンタナでの500マイルレースを残すのみとなった。9人の勝者が生まれた今シーズン。最終戦でチャンピオンを争うのは、ランキングトップのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)と悲願の王者獲得を狙うエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)のふたりだ。
ジェームズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)の勝利で幕を開けた今シーズン。ロングビーチでは佐藤琢磨(AJフォイト)が日本人初優勝を遂げ、インディ500ではトニー・カナーン(KVレーシング)が念願の勝利を収めた。様々なウイナーが生まれ進んで行く序盤戦で安定してポイントを稼いでいったのがカストロネベスだ。勝利はテキサス戦の1勝のみだがトップ10フィニッシュが15回と悲願の王者獲得へ着実と歩み、ヒューストン戦の前までランキングトップに君臨していた。
しかし、ヒューストンではマシントラブルに見舞われ2戦で20ポイントしか獲得できず、ディックソンに逆転を許してしまった。
今季の序盤戦勝利に見放されていたものの着実にポイントを稼ぎ、ポコノ戦とトロントでのダブルヘッダーで3連勝と波に乗ったディクソン。終盤戦でカストロネベスにポイントを離されたがヒューストンでのダブルヘッダーで1位と2位を獲得し、ランキングトップに躍り出た。ディクソンとカストロネベスの差は25ポイントだ。
2008年からインディカーは6年連続で最終戦までチャンピオンが争われている。2008年にディクソンが2度目の王者を獲得した時のライバルは、今シーズンと同じくカストロネベスだった。
3度目のタイトル獲得を目指すとディクソン無冠の帝王カストロネベス。ふたりに絞られた2013年チャンピオンの行方は、フォンタナの500マイルレースで決着を迎える。