2013年アメリカグランプリ フリー走行
ピレリタイヤ、アメリカの多様な天候状況下で走行
2013年11月15日、オースティン
アメリカグランプリ用に選択されたP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤは、オースティンで行われた2回のフリー走行セッションを通じて、午前中の霧や午後には25°Cに至った気温など、変化に富んだ天候状況の下で使用されました。
本日の最速ドライバーは、FP2の中盤にミディアムコンパウンドを使用して1分37秒305を記録したレッドブルのセバスチャン・ベッテルでした。チームメイトのマーク・ウェバーが2番手タイムを記録し、メルセデスの両ドライバーがこれに続きました。今回、ロータスでのデビューとなるヘイキ・コバライネンは、早くもピレリの両コンパウンドで力を発揮し、5番手タイムを記録しました。
午前中に行われたフリー走行1回目(FP1)は、濃霧でメディカルヘリコプターが飛行不能となったため、開始が遅延しセッションが短縮されました。フェラーリのフェルナンド・アロンソがハードタイヤでセッション最速タイムを記録しました。FP1の走行時間短縮により、各チームは、FP2の1時間30分を最大限に活用することを余儀なくされました。路面が改善していく中、各チームは、両コンパウンドを使用して多様な燃料搭載量でのレースパフォーマンスの評価に集中していました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「今日は変化に富んだ天候でしたが、明日以降のレース週末を通して気温が上昇するようですので、各チームにとって、タイヤの動作とそれに伴う戦略を予測することが一層難しくなると思います。さらに、今日の両セッションを通じて路面の改善が見られ、ラップタイムが次第に速くなってきています。全般的に、アスファルトが新設されて間もなかった昨年よりもグリップがあるようです。現時点では、昨年同様に決勝では1ストップが主流になると予測していますが、2ストップにスピードのアドバンテージを感じてトライするチームも現れるかもしれません。摩耗とデグラデーションのレベルは想定の範囲内にあります。ミディアムタイヤが予選用となるでしょう。一方、ハードタイヤのデグラデーションレベルは非常に低く、現時点で、ハードタイヤはミディアムタイヤよりもラップあたり1秒弱遅くなっています。このギャップは、差を生じさせる戦略のためには十分なものです。特に、トップ10より下位のグリッドからタイヤを自由に選択してスタートするドライバーには有効です。今晩、大量のデータ分析を行った後、各チームは、決勝時と近いコンディションとなりそうな明日のFP3を通じて予選のシミュレーションに集中するでしょう」
本日のラップタイム上位:
FP1
1 アロンソ 1分38秒343 ハード新品
2 バトン 1分38秒371 ハード中古
3 ボッタス 1分38秒388 ハード中古
FP2
1 ベッテル 1分37秒305 ミディアム新品
2 ウェバー 1分37秒420 ミディアム新品
3 ロズベルグ 1分37秒785 ミディアム新品
本日の統計:
ミディアム
走行距離* 1,890
使用セット数** 22
最多ラップ** 29
ハード
走行距離* 4,365
使用セット数** 45
最多ラップ** 34
*本日のFP1とFP2での全ドライバーによる総走行距離(km)
**コンパウンド毎の全ドライバー統計
荷重:
減速時の最大Gフォース(縦方向の荷重) ターン12で-4.63G
コーナリング時の最大Gフォース(横方向の荷重) ターン17で4.6G
今日の豆知識:
メルセデスのルイス・ハミルトンは、アメリカで開催されたグランプリで優勝経験のあるただ一人の現役Formula Oneドライバーです。ハミルトンは、昨年のサーキット・オブ・ジ・アメリカズと2007年のインディアナポリスで優勝しました。今週末、ハミルトンは大好きなマイケル・ジャクソンをデザインしたヘルメットを使用し、彼自身がグランプリのスリラーとなることを期待しています。