カナダ・トロント市街地で開催されているIZODインディカー・シリーズ第12戦。13日に行われたレース1決勝は、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が勝利し、先週のポコノ戦に続き2連勝を飾った。佐藤琢磨は、メカニカルトラブルにより序盤にリタイアとなった。
初めてのスタンディングスタートで行われる予定だったトロントの決勝レース。しかし、ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン)がグリッドでエンジンをストールさせたために行われなかった。
ニューガーデンのマシンはエンジンがかけられたが、コース上で再びストップ。レースは4周目に2列でのローリング・スタートで始まった。
序盤はダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)がトップを走ったが、これをセバスチャン・ブルデー(ドラゴン・レーシング)がパスし、続いてトップにはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が立った。フランキッティはチームメイトのディクソン(チップ・ガナッシ)にもパスを許して4番手に後退する。
フランキッティは二度目のピットストップを58周目に行い、60周目にはパワーがピットに向う。これでトップにはディクソンが立ち、61周目にピットストップを終えるとトップを保った。これで勝負あった……かに見えたが、65周目にジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・)らによる多重アクシデントが発生し、3度目のフルコース・コーションが出された。
リスタートは69周目。ここでブルデーが少しフライング気味にダッシュ。ソフトタイヤも手伝って2番手からトップに立った。しかし、ディクソンは78周目のバックストレッチでブルデーから再びトップを奪い返した。
これでもまだレースは決着しなかった。82周目にターン1でアレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポート)がスピンしてストップ。4回目のフルコース・コーション。そして、ゴールまで残り1周、ホワイト・フラッグとグリーン・フラッグが同時に振り下ろされる。
この最後のリスタートではディクソンがトップを守り、優勝。先週のポコノでも勝っている彼は2連勝でポイント・ランキングも3位へと浮上させた。ポイント・トップを守り続けているエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)との差もレース前の65点から42点へと大きく縮まった。
ディクソンはこれで通算31勝。勝利数でブルデー、フランキッティ、ポール・トレイシーに歴代7位で並んだ。
「ポコノがターニング・ポイントだった。勝利は難しいと見られていたレースで勝ち、勢いを得た。今日また勝ったことでポイント・スタンディングは3位に上がり、ポイント差も大きく縮めることができた。シーズン序盤の苦戦を考えると、今年はポイント上位で戦うのは難しいとも考えていた。しかし、ここへ来てライバル勢にも我々と同じ不運が降り掛かったようだ。今日のマシンは速かった。昨晩マシンのセッティングを変えたのが正解だった。明日のレースはポールポジションからスタートだし、また優勝したいところだ」とディクソン。
2位はブルデーのものとなった。彼にとって今季ベストリザルトは、ドラゴン・レーシング設立以来のベストリザルトともなった。
最終ラップのリスタート後には、ターン3までの長いストレートでフランキッティがパワーをブロッキングしたとの判定が出され、フランキッティは3位でゴールしたが13位まで順位を降格された。ところが、チップ・ガナッシ・レーシングがステアリングの操舵角などの走行データを提出し、ビデオによる検証をチームとインディカーが一緒に行った結果、フランキッティの走りに違犯はないと判定は覆された。これでホンダは5勝目。シボレーは7勝。その差は縮まっている。
佐藤琢磨(AJ・フォイト・レーシング)は11番グリッドからハードタイヤでスタートしたが、序盤からマシンにトラブル発生。32周でリタイアとなった。スタートから6周で早くも白煙を上げ始めていたマシンは、エキゾースト・パイプの破損しており、その熱気がアンダートレイやギヤボックスへと繋がるパイプなどを溶かしてしまった。
琢磨は、「エキゾーストのトラブルでした。排気管が割れ、そこから漏れ出した熱い空気がアンダートレイなどを溶かし、ギヤが2速にスタックしてしまいました。予選よりもよくなった部分があったので、その部分を残し、悪かった部分をよくして明日のレースは戦いたいですね」と話していた。
