バジェットキャップ問題がどう決着するにせよ、トヨタは今季いっぱいでF1から撤退するとの報道を、TMG社長ジョン・ハウエットが否定した。
世界的な景気後退と、いまだ優勝を達成できずにいることから、トヨタのF1撤退のウワサは根強い。2009年は好調なスタートを切り、開幕4戦でふたりのドライバーがあわせて3回の表彰台フィニッシュを記録したが、その後の2戦はノーポイントに終わっている。
4,000万ポンドのバジェットキャップ制の導入に反対し、トヨタは、フェラーリ、ルノー、レッドブルと共に、このシステムを撤回しなければF1からの撤退も辞さないと主張しているが、この件が行き詰まることで、トヨタはそれを撤退するための格好の口実にするのではと推測する者も多い。
ケルンの地元紙エクスプレスは最近、トヨタが“F1からの撤退を決めた”と報じ、この決定は現在のマシンTF109が走り出す前にすでに下されていたと報じているメディアもある。ハウエットは、シーズン前、今季中に優勝を達成するプレッシャーがかかっているとほのめかしている。
しかしハウエットは、トヨタは撤退をすでに決定しているとのウワサを打ち消した。
「すべて勝手な解釈であると考えている」とハウエットは、イギリスのデイリー・テレグラフ紙のインタビューで語っている。
「この状況の中でさらに緊張を高めるために、故意になされたものだ。話の出所は知らないが、私に言えるのは、我々には来年の選手権にエントリーしたいという明確な意向があるということだけだ」
