2012年F1第10戦ドイツGPが現地時間20日にホッケンハイムリンクで幕を明け、金曜1回目のフリー走行はマクラーレンのジェンソン・バトンがトップタイムをマークした。ザウバーの小林可夢偉は最初のセッションを11番手で終えている。
ニュルブルクリンクと隔年で開催されているドイツGPは、2年ぶりのホッケンハイムが今年の舞台。コースは2001年末の大改修を経て、それまでの超高速サーキットから中高速へのレイアウト変更がすでに定着している。例年、暑さの厳しい戦いとなるホッケンハイムだが金曜日の天候は曇りで、午前10時から始まった1回目のフリー走行は時折雨も降るなかで行われた。
復帰後初めてホッケンハイムを走るピレリは、今回のレースにソフトとミディアムの2種類のタイヤを持ち込んだほか、前戦イギリスでテストを予定していた新型のハードタイヤも初日のフリー走行に投入。フォース・インディア、ウイリアムズ、HRTの3チームはいつものようにFP1にリザーブドライバーを起用している。
セッションは、中盤にウエットトラック宣言も出されたものの、中断することなく進んだ。今回のドイツに“目に見える”アップデートを持ち込むと公言していたマクラーレンはサイドポッド形状を変更したMP4-27で走行。序盤のドライ路面で1分16秒台をマークしたバトンが終始セッションをリードするかたちとなり、チームメイトのルイス・ハミルトンも最後に2番手に入るなど、幸先良いスタートをきった。
一方、マクラーレンと同じくアップデートを予定していたロータスは、メルセデスが開発したダブルDRSを搭載しているとの情報が持ち上がり、その作業を担当したと見られるキミ・ライコネンはライバル勢が25周前後を走行するなか、わずか14周を走っただけでタイム計測もほとんど行わなかった。
ザウバー勢はセルジオ・ペレスが5番手、可夢偉はインターミディエイトも試すなど22周を走って11番手につけた。ブルーノ・セナのマシンを走らせたウイリアムズのバルテッリ・ボッタスは、セッション残り5分のところでコースオフし、マシンにダメージを与えている。